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クビアカツヤカミキリ - Wikipedia

クビアカツヤカミキリ

アオカミキリ族ジャコウカミキリ属のカミキリムシの一種(日本では2012年に愛知県で報告された外来種)

クビアカツヤカミキリ(首赤艶天牛、学名Aromia bungii)は、コウチュウ目カミキリムシ科に分類される昆虫の一種。別名クロジャコウカミキリ(黒麝香天牛)とも呼ばれることもある[1][2]サクラモモの木を食害する害虫であり[3]日本では2018年平成30年)1月に環境省により特定外来生物に指定された[4](「食害」で詳述)。

クビアカツヤカミキリ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
上目 : Coleopterida
: コウチュウ目 Coleoptera
亜目 : カブトムシ亜目 Polyphaga
下目 : Cucujiformia
上科 : ハムシ上科 Chrysomeloidea
: カミキリムシ科 Cerambycidae
亜科 : カミキリ亜科 Cerambycinae
: Callichromatini
: ジャコウカミキリ属 Aromia
: クビアカツヤカミキリ A. bungii
学名
Aromia bungii
Faldermann, 1834
和名
クビアカツヤカミキリ
英名
red-necked longhorn

分布 編集

中国亜寒帯亜熱帯)、モンゴルロシア極東部朝鮮半島ベトナム北部に分布する[5]イタリアや日本(栃木県群馬県埼玉県東京都愛知県大阪府徳島県)に外来種として移入・定着している[5]

特徴 編集

体長22 - 38mm[5]。体全体は光沢のある黒色で赤色の前胸が目立つ。黒色の触角は体長と同等かそれ以上の長さになる。日本では2012年(平成24年)に愛知県で初めて発見されて以降、分布を拡げており、他地域でも見つかっている。

繁殖力は大変強く、1匹の雌が300 - 1000個もの卵を産む。日本では孵化して2年後の6月中旬 - 7月下旬に成虫となり、幹から脱出して交尾した後に産卵するというサイクルを経て、個体数を増やす。別名に「麝香」とつくように、成虫は芳香を分泌する。これとは別に、雄はフェロモンによって雌を誘引する。

公園や市街地の街路樹に生息し、サクラウメモモなどのバラ科樹木に寄生する。

食害 編集

幼虫は樹木内部を食い荒らすため、寄生された樹木が枯死することもある。特にの大敵とされ[6]、大量に植樹されているソメイヨシノの被害が顕著であり、被害拡大防止の観点からサクラが伐倒される事態が相次いでいる。このことから本種が特定外来生物に指定された[7][8]埼玉県環境科学国際センターでは、サクラへ寄生するクビアカツヤカミキリ対策を広く公開している[9]

2019年初旬には奈良県三重県でも確認されており、群馬県館林市は捕殺個体1匹につき50円か飲料水を贈る取り組みを始めた[10]。これを参考に埼玉県行田市も成虫10匹を捕殺すれば500円分の商品券を配っている[11]。また、2019同年11月には和歌山県でも確認されている[12]

駆除・防除には薬剤が使われるほか、産卵管を通さない0.4mmメッシュのネットも開発されている[13]

出典 編集

  1. ^ 加賀谷 悦子「サクラの侵入害虫クビアカツヤカミキリAromia bungiiにご用心」日本林学会会報『森林科学』(72), 36-37, 2014-10-01
  2. ^ 生態系被害防止外来種リスト 環境省 平成28年(2016年)3月時点
  3. ^ 「クビアカツヤカミキリ防除 定期巡視や補助金 都道府県で対策進む」『日本農業新聞』2020年6月24日
  4. ^ シリアカヒヨドリ等16種類の追加指定について 環境省
  5. ^ a b c クビアカツヤカミキリ 国立環境研究所 侵入生物DB
  6. ^ 桜の大敵・クビアカツヤカミキリの分布予測 埼玉県”. 産経ニュース (2021年12月13日). 2021年12月13日閲覧。
  7. ^ 環境省 特定外来生物等専門家会合(第11回)議事次第 特定外来生物等の選定作業が必要と考えられる外来生物に係る情報及び評価(案)p13
  8. ^ クビアカツヤカミキリ 日本花の会
  9. ^ サクラの外来害虫“クビアカツヤカミキリ”情報 埼玉県環境科学国際センター
  10. ^ 果樹食害クビアカツヤカミキリ 10都府県に拡大 防除手引 “懸賞金” 地域ぐるみ対策を徹底」『日本農業新聞
  11. ^ 「WANTEDクビアカツヤカミキリ 埼玉県行田市 駆除促進へ商品券 成虫10匹捕殺で500円分」『日本農業新聞』2021年7月23日12面
  12. ^ 外来カミキリに注意 啓発チラシで呼び掛け」『紀伊民報
  13. ^ 「目合い0.4ミリ 産卵管も阻む専用のネット 薬剤併用で効果アップ」『日本農業新聞』2020年6月24日

関連項目 編集