中国でネット規制回避のVPN接続が全面禁止へ? VPN接続がないと困る人たちは日本人だけじゃない!

中国関連のニュースをチェックしていたところ「中国でネット規制回避のVPN接続が全面禁止となり中国在住日本人に影響が出る」というものが流れてきた。目にした方も多いのではないだろうか。

中国ではVPN接続がないとTwitterやFacebook、Googleなどに接続できない。タイミング次第ではロケットニュースも見られないのだ。しかしこのVPN接続全面禁止のニュース、中国国内で報じられた内容とはちょっと違うようなので確認してみた。

・中国のネット規制

中国でネット規制が行われているのはご存知だと思う。規制されている単語などをたくさん書くとロケットニュース自体が規制の対象になりかねないので割愛するが、中国政府にとって都合の悪い内容が見られなくなっていたり、そういった情報が入ってこないようにされている。

その「壁」を突破するためにVPNを使う。VPNについての詳しいことは省くので調べていただきたい。現地駐在員の奥様方たちなどはVPNに詳しくなくてもLINEやFacebookをするためになんとなく設定しているのがほとんどだと思う。

・本当に全面禁止なの?

一部メディアは「VPNが全面禁止へ!」と報じていたが、中国の工業情報化部(工業和信息化部)が発表した内容を見る限りでは「厳しくする」と言っており、今のところ全面禁止ではないようだ。行政が許可していない違法なVPNの取り締まりを強化していくのだという。

ただVPNの取締りの強化は今に始まったことではない。過去にVPNサービスを提供していた業者が逮捕されてからというもの、タオバオではたくさんあったサービス提供業者が消えてしまったし、別の抜け道を作ったプログラマーが逮捕されたりと当局は常に目を光らせている。

・VPNがないと困る人

VPNがないとネット上で日本と連絡するのに支障が出るため、個人利用者はもちろん企業が受ける打撃も大きい。そうなると行政が許可したVPNを使わざるを得ないだろう。使いづらくても料金が高くてもそれしか方法がないのだから。

それに日本人だけでなく中国人にも影響が出る。FacebookやTwitter、Instagramを使っている人ももちろん多いし、海外のオンラインゲームをするために使っている人だっている。さらには中国に多数あるオンラインゲーム内通貨を販売しているリアルマネートレード(RMT)業者も困るだろう。あ、これは別にいいか

ただでさえ規制や検閲のために海外サイトへの接続が重かったりつながらない中国。ネット鎖国はいつまで続くのだろうか。

参照元:中華人民共和国工業和信息化部(中国語)
Report:ポンコツ [JP]

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