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終末期医療のあり方に関する 検討会の設置について
Page 1
これまでの経緯と最近の動向
平成24年12月27日
厚生労働省医政局指導課
資料2

Page 2
終末医療の検討に関するこれまでの経緯
年度
検討会名
座長
主なテーマ
調査の方法
昭和62年度
終末医療に関するケ
アの在り方の検討会
森岡恭彦(東京大学
医学部教授(当時))
・末期医療の現状
・末期医療のケア
・施設、在宅での末期医療
・一般国民の理解
文献調査
平成4年度
末期医療に関する国民
の意識調査等検討会
垣添忠生(がんセン
ター中央病院院長
(当時))
・末期医療に対する国民の関心
・苦痛を伴う末期状態における延命治療
・患者の意思の尊重とリビング・ウィル
・尊厳死と安楽死
アンケート調
平成9年度
末期医療に関する意識
調査等検討会
末舛恵一(済生会中
央病院院長(当時))
・末期医療における国民の意識の変化
・国民と医療従事者との意識を通じて見た末期医療
・適切な末期医療の確保に必要な取り組み
アンケート調
平成14年度
終末医療に関する意
調査等検討会
町野朔(上智大学法
学部教授)
・患者に対する説明と終末医療の在り方
・末期状態における療養の場所
・癌疼痛療法とその説明
終末医療体制の充実
アンケート調
平成19年度
終末医療の決定プロ
セスのあり方に関する
検討会
樋 口 範雄 ( 東京大
学大学院法学政治
学研究科教授 )
・「尊厳死」のルール化の議論が高まったことを受け
て、コンセンサスの得られる範囲に限ったルール作り
平成20年度
終末医療のあり方に
関する懇談会
町野朔(上智大学法
学部教授)
終末医療決定プロセスの充実、リビングウィル
・患者・家族と医療福祉従事者間の情報格差
終末医療体制の整備と医療福祉従事者に対する
知識の普及
・緩和ケア
・家族ケア・グリーフケア
アンケート調
1

Page 3
2
終末医療のあり方に関する懇談会(平成20~22年)について
○ 平成20年10月から計6回開催され、一般国民及び医療福祉従事者に対する終末医療
関する調査(平成20年3月)等をもとに、終末医療の現状の問題点の抽出、終末医療
考え方の整理及び望ましい終末医療のあり方について検討を行った。
○ 平成22年12月に「終末医療のあり方に関する懇談会報告」をとりまとめた。
○ リビング・ウィルの法制化については慎重な意見が多かったが、リビング・ウィルが患者の
意思を尊重した終末を実現する一つの方法として、リビング・ウィルを作成する際も、意思
決定に至る過程において患者・家族に十分な情報を提供し、「終末医療の決定プロセスに関
するガイドライン」に記載されているようなプロセスをさらに現場に浸透させ、充実させてい
くことが望まれる。
医療福祉従事者から十分な情報提供や説明を行うためには、医療福祉従事者が終末医療
関する知識を十分に備えた上で、患者、患者家族及び医療福祉従事者が話し合う機会を確保し
ていくことが必要である。
○ 緩和ケアについても、終末医療と同様、患者や家族の暮らしを支える観点が必要であり、
緩和ケアを提供できる場所の拡大や、緩和ケアに関わる医療福祉従事者に対する正しい知識の
普及が重要である。また、患者をそばで支える家族へのケア、遺族に対するグリーフケアにつ
いて今後議論を深めるべきである。
終末医療のあり方に関する懇談会報告(抄)

Page 4
終末医療の決定プロセスのあり方に関する検討会(平成19年)
■背景
平成18年3月に富山県射水市民病院における人工呼吸器取り外し事件が報道され、「尊厳死」のルー
ル化の議論が活発になったことから、コンセンサスの得られる範囲に限ったルール作りを進めることと
なった。
■目的
回復の見込みのない末期状態の患者に対する意思確認の方法や医療内容の決定手続きなどについて
の標準的な考え方を整理すること。
■検討会の概要
平成18年9月15日に厚生労働省が発表した「終末医療に関するガイドライン(たたき台)」(検討会前
にパブリックコメントを実施)を基に、3回にわたって議論を行い、平成19年5月に「終末医療の決定プ
ロセスに関するガイドライン」をとりまとめた。
医療従事者から適切な情報の提供と説明がなされた上で、患者が医療従事者と話し合いを行い、患
者本人による決定を基本として終末医療を進めることが重要。
終末における医療の内容は、多専門職種からなる医療・ケアチームにより、医学的妥当性と適切
性を基に慎重に判断する。
○ 患者の意思が確認できる場合には、患者と医療従事者とが十分な話し合いを行い、患者が意思決
定を行い、その内容を文書にまとめておく。説明は、時間の経過、病状の変化、医学的評価の変更に
応じてその都度行う。
○ 患者の意思が確認できない場合には、家族が患者の意思を推定できる場合には、その推定意思を
尊重し、患者にとっての最善の治療方針をとることを基本とする。
○ 患者・医療従事者間で妥当で適切な医療内容について合意が得られない場合等には、複数の専門
家からなる委員会を設置し、治療方針の検討及び助言を行うことが必要。
ガイドラインの概要
3

Page 5
終末医療の決定プロセスに関するガイドライン」に
おける手続きの流れ(イメージ図)
患者の意思が
確認できる場合
患者の意思が
確認できない場合
・患者と十分な話し合いを行う
・合意内容を文書にまとめておく
・病状の変化等に応じてその都度説明する
○患者の意思が推定できる場
合は尊重する
○患者の意思が推定できない
場合は家族と十分に話し合う
医療・ケアチームで
病態等のため決定が
困難な場合
家族の中で意見が
まとまらない場合等
・複数の専門職で構成
・治療方針等について
検討・助言を行う
○患者の意思決定を基本とし、
医療・ケアチームで検討
多専門職種から
なる委員会
4

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学会等による終末医療に関するガイドラインについて①
厚生労働省
20075月)
日本救急医学会
200711月)
日本医師会
20082月)
全日本病院協会
20095月)
名称
終末医療の決定プロセスに
関するガイドライン
救急医療における終末
療に関する提言(ガイドライ
ン)
終末医療に関するガイドライ
終末医療に関するガイドライ
ン~よりよい終末を迎える
ために~
終末の定義
定義なし
(どのような状態が終末
は、患者の状態を踏まえて、
医療・ケアチームの適切かつ
妥当な判断によるべき)
突然発症した重篤な疾病や
不慮の事故などに対して適
切な医療の継続にもかかわ
らず死が間近に迫っている
状態
定義なし
終末は多様であり、患者の
状態を踏まえて、医療・ケア
チームで判断すべき)
以下の3つの条件を満足
1)医師が客観的情報で治療に
より回復できないと判断
2)患者・家族・医師・看護師等の
関係者が納得
3)関係者が死を予測し対応を考
える
終末の判断
患者の状態を踏まえて、医
療・ケアチームの適切かつ妥
当な判断による
主治医と主治医以外の複数
の医師により客観的になさ
れる必要がある
主治医を含む複数の医師を含
医療ケアチームによって行う
方針の決定手続
・患者の意思の確認ができる
場合には、患者の意思決定を
基本とする
・患者の意思の確認ができな
い場合には、家族による患者
の推定意思を尊重しつつ、慎
重に判断
事前指示を確認し、尊重
・家族らの意向も踏まえ、医
療チームが判断
・患者の意思が確認できる場
合は患者の意思を基本とし、
医療・ケアチームにより決定
・患者の意思確認ができない
場合は、有効な事前の意思表
や家族による推定意思を
尊重
・生前の意思表示がある場合に
はその意思を尊重し対処
・家族から患者の意思を聞く。意
思表示が不明の場合には、他
の医師、看護師等と家族を交え
て話し合う
事前指示
記載なし
本人の事前指示を確認し尊
事前の文書による意思表示を
確認することが重要
普段から病気の状況に合わせ
事前に意思表明を明確にし、
文書に残しておくべき
家族の定義
患者が信頼を寄せ、終末
患者を支える存在。法的な親
族の範囲より広い
家族らとして、家族や関係者
を規定
法的な親族だけでなく、患者が
信頼を寄せている人も含まれ
最近親者の意向を優先するが、
機械的に決めるのは好ましくな
医療ケアチーム
一般的には、担当医師と看護
師及びそれ以外の医療従事
複数の医師、看護師らを含
原則として担当医、担当医以
外の医師、看護師、ソーシャル
ワーカー等の医療従事者
他の医師と看護師が含まれる
別途設置の委員会 複数の専門家から構成
院内の倫理委員会
複数の専門職より構成
第三者を含む倫理委員会等 5

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6
学会等による終末医療に関するガイドラインについて②
日本学術会議
20082月)
日本小児科学会
20124月)
日本老年医学会
20126月)
名称
終末医療のあり方について-亜
急性型の終末について-
重篤な疾患を持つ子どもの
医療をめぐる話し合いのガイドライン
高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガ
イドライン
人工的水分・栄養補給の導入を中心として
終末の定義
・悪性腫瘍などに代表される消耗性
疾患により、生命予後に関する予測
が概ね6ヶ月以内
定義なし
(子どもの疾患やその時々の状態は個
別性が強い。生命維持にかかわる治療
の差し控え等に対する意見が多様)
終末に限定したガイドラインではない
終末の判断
・医学的にみて病状の進行が確実
記載なし
終末に限定したガイドラインではない
方針の決定手続
・繰り返して本人の意思を確認の上、
多職種医療チームによる判断を前
提として、本人意思に従う
・患者本人の意思が確認できない場
合には、「できるだけ長生きしたい」
が多くの患者の希望であるという前
提に立つ
子ども、父母と医療スタッフが十分な話
し合いを持ち、共に子どもの最善の利益
を考える
・本人の意思が確認できる場合には、本人
を中心に話し合って合意を目指す
・本人の意思が確認できない場合には、家
族と共に、本人の意思と最善について検討
し、家族の事情も考え合わせながら合意を
目指す
・本人の表明された意思にのみ依拠するの
は危険
事前指示
リビング・ウィルも含めて本人の意思
を確認
記載なし
記載なし
家族の定義
父母(保護者)
本人の人生と深く関わり、生活を共にする
など、支え合いつつ生きている人々
医療ケアチーム
多職種
「関係する多くの医療スタッフ」と記載
医師、看護師、医療ソーシャルワーカー、薬
剤師、ケアマネジャー、介護福祉士など
別途設置の委員会 施設内倫理審査委員会等
当該施設の倫理委員会や倫理的問題
を議論するケースカンファランス、第三
者機関等(倫理コンサルテーションサー
ビスなど)
記載なし
※「高齢者の終末医療およびケア」に
関する日本老年医学会の「立場表明」2012
も別途示している。
6

Page 8
2.医療・介護等①
(地域の実情に応じた医療・介護サービスの提供体制の効率化・重点化と機能強化)
○ 高齢化が一段と進む2025年に、どこに住んでいても、その人にとって適切な医療・介護サービスが受けられる
社会を実現する。
○ 予防接種・検診等の疾病予防や介護予防を進め、また、病気になった場合にしっかり「治す医療」と、その人らしく
尊厳をもって生きられるよう「支える医療・介護」の双方を実現する。
(1)医療サービス提供体制の制度改革
○ 急性をはじめとする医療機能の強化、病院・病床機能の役割分担・連携の推進、在宅医療の充実等を内容とする
医療サービス提供体制の制度改革に取り組む。
<今後の見直しの方向性>
ⅰ 病院・病床機能の分化・強化
・ 急性病床の位置付けを明確化し、医療資源の集中投入による機能強化を図るなど、病院・病床の機能分化・強化
を推進する。
・ 病診連携、医療・介護連携等により必要なサービスを確保しつつ、一般病棟における長期入院の適正化を推進する。
ⅱ 在宅医療の推進
・ 在宅医療の拠点となる医療機関の趣旨及び役割を明確化するとともに、在宅医療について、達成すべき目標、
医療連携体制等を医療計画に記載すべきことを明確化するなどにより、在宅医療を充実させる。
ⅲ 医師確保対策
・ 医師の地域間、診療科間の偏在の是正に向け、都道府県が担う役割を強化し、医師のキャリア形成支援を通じた
医師確保の取組を推進する。
ⅳ チーム医療の推進
・ 多職種協働による質の高い医療を提供するため、高度な知識・判断が必要な一定の行為を行う看護師の能力を
認証する仕組みの導入などをはじめとして、チーム医療を推進する。
☆ あるべき医療提供体制の実現に向けて、診療報酬及び介護報酬改定、都道府県が策定する新たな医療計画に基づく
地域の医療提供体制の確保、補助金等の予算措置等を行うとともに、医療法等関連法を順次改正する。そのため、
平成24 年通常国会以降速やかな法案提出に向けて、関係者の意見を聴きながら検討する。
社会保障・税一体改革大綱(抄)
平成24年2月17日 閣議決定
第1部 社会保障改革
第3章 具体的改革内容(改革項目と工程)
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2.医療・介護等①
(2)地域包括ケアシステムの構築
○ できる限り住み慣れた地域で在宅を基本とした生活の継続を目指す地域包括ケアシステム(医療、介護、予防、住ま
い、生活支援サービスが連携した要介護者等への包括的な支援)の構築に取り組む。
<今後のサービス提供の方向性>
ⅰ 在宅サービス・居住系サービスの強化
・ 切れ目のない在宅サービスにより、居宅生活の限界点を高めるための24 時間対応の訪問サービス、小規模多機能
型サービスなどを充実させる。
・ サービス付き高齢者住宅を充実させる。
ⅱ 介護予防・重度化予防
・ 要介護状態になる高齢者が減尐し、自立した高齢者の社会参加が活発化する介護予防を推進する。
・ 生活のリハビリテーションの充実を図る。
・ ケアマネジメントの機能強化を図る。
医療と介護の連携の強化
・ 在宅要介護者に対する医療サービスを確保する。
・ 他制度、多職種のチームケアを推進する。
・ 小規模多機能型サービスと訪問看護の複合型サービスを提供する。
・ 退院時・入院時の連携強化や地域における必要な医療サービスを提供する。
ⅳ 認知症対応の推進
・ 認知症に対応するケアモデルの構築や地域密着型サービスの強化を図る。
・ 市民後見人の育成など権利擁護の推進を図る。
☆ 改正介護保険法の施行、介護報酬及び診療報酬改定、補助金等の予算措置等により、地域包括ケアシステムの構
築を推進する。
社会保障・税一体改革大綱(抄)
平成24年2月17日 閣議決定
第1部 社会保障改革
第3章 具体的改革内容(改革項目と工程)
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医療・介護の基盤整備・再編のための集中的・計画的な投資
療養病床
(24万床)
一般病床
(109万床)
【2012(H24)】
介護療養病床
介護施設
(98万人分)
居住系サービス
(33万人分)
在宅サービス
(320万人分)
高度急性
一般急性
亜急性
長期療養
介護施設
居住系サービス
在宅サービス
【2025(H37)】
【取組の方向性】
○入院医療の機能分化・強化と連携
・急性への医療資源集中投入
・亜急性、慢性医療の機能強化 
○地域包括ケア体制の整備
・在宅医療の充実
・看取りを含め在宅医療を担う診療所等
の機能強化
・訪問看護等の計画的整備 
・在宅介護の充実
・在宅・居住系サービスの強化・施設ユニット
化、マンパワー増強 
【患者・利用者の方々】
・病気になっても、職場や地域生活へ早期復帰
医療や介護が必要になっても、住み慣れた地
域での暮らしを継続
医療・介護機能の再編(将来像)
患者ニーズに応じた病院・病床機能の役割分担や、医療機関間、医療と介護の間の連携強化を
通じて、より効果的・効率的な医療・介護サービス提供体制を構築します。
医療法等関連法を順次改正
2012年診療報酬・介護報酬の同時
改定を第一歩として実施
9

Page 11
<地域包括ケアシステム>
(人口1万人の場合)
通院
訪問介護
・看護
・グループホーム
17→37人分
・小規模多機能
0.25か所→2か所
・デイサービス など
退院したら
住まい
自宅・ケア付き高齢者住宅
老人クラブ・自治会・介護予防・生活支援 等
生活支援・介護予防
医療
介護
・在宅医療
(1日当たり
17→29人分
・訪問看護
(1日当たり
31→51人分
・24時間対応の定期
巡回・随時対応サー
ビス(15人分
・介護人材
(219→
364~383人)
通所
在宅医療
・訪問看護
※地域包括ケアは、
人口1万人程度の
中学校区を単位と
して想定
※数字は、現状は2012年度、目標は2025年度のもの
■ 高度急性への医療資源集中投入などの入院医療強化
■ 在宅医療の充実、地域包括ケアシステムの構築
どこに住んでいても、その人にとって適切な
医療・介護サービスが受けられる社会へ
改革のイメージ
病気になったら
医療から介護への
円滑な移行促進
・相談業務やサービス
のコーディネート
元気でうちに
帰れたよ
亜急性・回復
リハビリ病院
救急・手術など高度医療
集中リハビリ
→早期回復
早期退院
(人員1.6倍
2倍
急性病院
・地域の病院、拠点病院、回復病院の役割
分担が進み、連携が強化。
・発症から入院、回復、退院までスムーズ
にいくことにより早期の社会復帰が可能に
包括的
マネジメント
・在宅医療連携拠点
・地域包括
支援センター
・ケアマネジャー
かかりつけ医
地域の連携病院
医療・介護サービス保障の強化
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社会保障制度改革国民会議
○ 社会保障制度改革推進法(平成24年8月22日法律第64号)(抄)
第二章 社会保障制度改革の基本方針
医療保険制度)
第六条 政府は、高齢化の進展、高度な医療の普及等による医療費の増大が見込まれる中で、健康保険法(大
正十一年法律第七十号)、国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)その他の法律に基づく医療
保険制度(以下単に「医療保険制度」という。)に原則として全ての国民が加入する仕組みを維持するととも
に、次に掲げる措置その他必要な改革を行うものとする。
一 健康の維持増進、疾病の予防及び早期発見等を積極的に促進するとともに、医療従事者、医療施設等
の確保及び有効活用等を図ることにより、国民負担の増大を抑制しつつ必要な医療を確保すること。
医療保険制度については、財政基盤の安定化、保険料に係る国民の負担に関する公平の確保、保険
給付の対象となる療養の範囲の適正化等を図ること。
医療の在り方については、個人の尊厳が重んぜられ、患者の意思がより尊重されるよう必要な見直しを
行い、特に人生の最終段階を穏やかに過ごすことができる環境を整備すること。
四 今後の高齢者医療制度については、状況等を踏まえ、必要に応じて、第九条に規定する社会保障制度
改革国民会議において検討し、結論を得ること。
第三章 社会保障制度改革国民会議
(社会保障制度改革国民会議の設置)
第九条 平成二十四年二月十七日に閣議において決定された社会保障・税一体改革大綱その他既往の方針の
みにかかわらず幅広い観点に立って、第二条の基本的な考え方にのっとり、かつ、前章に定める基本方針
に基づき社会保障制度改革を行うために必要な事項を審議するため、内閣に、社会保障制度改革国民会
議(以下「国民会議」という。)を置く。
社会保障制度改革国民会議において、医療の在り方について、個人の尊厳が重んぜられ、患者
の意思がより尊重されるよう必要な見直しを行い、特に人生の最終段階を穏やかに過ごすことが
できる環境を整備することについて、議題のひとつとして議論が行われている。
11

Page 13
社会保障制度改革推進法案の国会審議(関係部分の抜粋(一部読みやすく修正)
参議院社会保障と税の一体改革に関する特別委員会(平成24725日)
【議員】法案提出者に質問します。
この法案の六条三号に、「医療の在り方については、個人の尊厳が重んぜられ、患者の意思がより尊重されるよう必要な見直しを行い、特に人生の
最終段階を穏やかに過ごすことができる環境を整備すること。」 こういう文言がございます。これはどういうことを想定されているのでしょうか。
【法案提出者】日本国民の皆さんにアンケートをいたしますと、やはり最期は自宅でお亡くなりになりたいという希望が多いわけですが、ただ実態は、先
ほど申し上げましたように病院が多い。
そこで、この推進法に書いてございますのは、個人の尊厳といった観点も踏まえた上で、在宅医療、介護の推進等、本人の希望にこたえて、できる限
り最期まで住み慣れた地域での暮らしが続けられる環境の整備の改革に取り組むということの決意を示したところであります。(後略)
【議員】ポイントは、個人の尊厳、それから人生の最終段階を穏やかに過ごす環境という、ここにあるんだと思うんですが、ちょっと総理に突然お伺いを
するんですが、尊厳死という言葉あるいは平穏死という言葉、こういう言葉は聞いたことあられますか。もしございましたら、どういうイメージ、どういう内
容を指し示すのかもお答えいただければと思います。
【内閣総理大臣】尊厳死というのは、人生の終末の段階において、患者さん御自身の意思決定を尊重して、そして自然な形で死を迎えるという場合が尊
厳死だろうと思います。 平穏死というのは、ちょっと分かりません。同じ意味なんでしょうか。聞いたことがありません。
【議員】最近、平穏死という言葉も使われるようになってきていまして、内容としてはほぼ同義語だとは思います。ただ、文字からいえば、人間としての尊
厳を保ちながら死を迎えるということになるかと思いますし、具体的には、不治であったり末期の状態で、例えば食べられなくなった場合に人工的な栄
養補給等はせずに自然な死を迎えると、そういうこともあるかと思います。イメージとすれば、自然に穏やかにあの世に旅立っていくということもあるだろ
うし、あるいは、我々家族も親と話をしていると、もし自分が例えば食べられなくなったり本当に末期が近づいているのであれば延命治療はやめてほし
いと、そういうことも家族の中では、尐なくとも私の家庭の中ではよくそういう話もするんです。やはり私は、これは医療に対する考え方もこれから変えて
いかなければいけない。具体的には、患者さん本人の望む終末を実現していくんだと。死を延ばすだけが医療の役割であると、こういう考え方を変え
ていかなければならないと思っています。
(中略)
医療というのはやはり命を延ばすということが今までは大前提でしたから、それを何らかの形でもし縮めるということがあれば、本当は終末の生活
の質を上げるためにやっているんだけれども、外形上そういうことになれば、これは厳密に言えば法律に問われるということも私は出てくるんじゃないか
なと考えています。
そんな中で、今回、日本老年医学会が指針を出しまして、口からの摂取が可能かどうか十分に検討した上で、更に胃瘻などの措置で延命が期待でき
たとしても、本人の意向などにそぐわない場合、複数の医療関係者と本人、家族らが話し合った上で合意すれば差し控えが可能だと、そういう指針を出
されました。また、人工栄養を開始した後でも、苦痛を長引かせるだけの状態になった場合などは、再度話し合って合意すれば栄養分の減量や中止も
できるとした、こういうガイドラインを出されました。やはり、こういうことが医療現場では今必要となってきているわけなんです。(後略)
12

Page 14
社会保障制度改革国民会議における委員の発言(関係部分の抜粋)
社会保障制度改革国民会議第1回 (平成24年11月30日)
○大島伸一委員(国立長寿医療研究センター総長)
医療のお話が出ましたので、私のほうから一言。
高齢者が急激に増えている。それを考えれば、人口構造が急激に変わってくるわけですね。人口構造が変われば、疾病構
造が変わります。疾病構造が変われば、当然、それに合わせて医療資源をどうしていくのか。これは当たり前の話です。
20世紀に追求してきた医療は、一言で言えば、広辞苑を見ていただきますとわかりますけれども、広辞苑の医療という項に、
医術で病気を治すこととしか書いていないのです。これは一言で20世紀の医療を見事に言い表していると思います。
例えば終末医療だとか緩和医療医療ではないのか。あるいは、治らない病気に対しては医療はないのかというような、
非常に基本的な議論が出てくるわけですけれども、高齢者というのは、必然的に老化という過程に慢性的な生活習慣病が加
わってくるという病態ですから、徹底的に治すという医療からほど遠い状況にあります。
ということになれば、それに合わせて量的な面だけではなくて、質的な意味で、そういった病態をきちんと把握して、それに
対してどう答えていくのかということのできる、例えば医者なら医者を養成していかなければいけないわけですけれども、今
の状態はどうなっているかというと、徹底的に専門医を養成してくるという過程がずっとあったわけです。
このことは、20年前、30年前、あるいはもっと40年前、50年前では、そういった方向に向かうということはいい状況だったの
ですが、今では、その限界がはっきりと見えてきたということです。(後略)
13

Page 15
いわゆる尊厳死法案について
法案の概要
○ 「終末」は、適切な治療を受けても回復の可能性がなく、死期が間近であると判定された状態。
○ 「延命措置」は生存期間の延長を目的とする医療上の措置(栄養や水分補給の措置を含む。)。
○ 「終末」の判定は、知識と経験のある2人以上の医師の判断が一致した場合とする。
○ 15歳以上で延命措置の開始を希望しないことを書面で示した患者に対し、医師は新たな延命措置を開始
しない(又は中止する)ことができる。
○ 延命措置の不開始(又は中止)については、民事、刑事、行政上の責任を問わない。
超党派の議員が参加する「尊厳死法制化を考える議員連盟」において、いわゆる尊厳死法案
終末医療における患者の意思の尊重に関する法律案)の検討が行われている。
議員連盟における議論の状況
○ 平成24年3月に、延命措置の「不開始」を対象とした法案を議連総会に提示。
○ 平成24年6月に、延命措置の「不開始」のみでなく「中止」も対象とした法案も併せ、2案を議連総会に提
示。
○ 関係者の見解は分かれており、議連としての議論はまとまっておらず、法案の国会提出には至っていない。
14
※ 報道資料に基づいて記載

Page 16
関連する政策分野の動きについて
がん対策推進基本計画の策定(平成24年6月)
○ がん対策推進基本法(平成18年法律第98号)に基づき、政府が策定する「がん対策推進基本計画」につ
いて、見直しを行い、平成24年度から平成28年度までの5年間を対象として、がん対策の総合的かつ計画
的な推進を図るため、がん対策の基本的方向について明らかにした。この計画は、都道府県がん対策推進
計画の基本となる。
○ 重点的に取り組むべき課題として、1.放射線療法、化学療法、手術療法の更なる充実とこれらを専門的
に行う医療従事者の育成、2.がんと診断された時からの緩和ケアの推進、3.がん登録の推進、4.働く世
代や小児へのがん対策の充実を設定。
○ 全体目標として、1.がんによる死亡者の減尐、2全てのがん患者とその家族の苦痛の軽減と療養生活の
質の維持向上、3.がんになっても安心して暮らせる社会の構築を設定
今後の認知症施策の方向性についての策定(平成24年6月)
○ 認知症の方々が医療、介護等の支援を受けながら地域で生活を継続していくための支援のあり方
を明確にし、厚生労働省としてより実効ある施策を講ずることを目指し、省内関係部局から構成さ
れる「認知症施策検討プロジェクトチーム」を設置し、平成24年6月18日に「今後の認知症施策の方向性
について」をとりまとめ、公表した。
○ 上記のとりまとめた内容を施策として積極的に推進するために、同年9月5日に平成25年度か
らの平成29年度までの5年間の具体的な計画である「認知症施策推進5か年計画(オレンジプラ
ン)」を策定した。
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