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Skinny Puppy
N O M O S  A L P H A     Map   Genre   Index   Label   People   Column   Link   Info

Skinny Puppy


 インダストリアル/ボディミュージック界のゴッドファーザー。欧米と比べると日本では決して知名度は高いとは言えませんが、マニアの間ではカルト的な人気を誇っており、NIN のトレント・レズナーをはじめ、数多くのアーティストからリスペクトを集める、この界隈の偉大なる先駆者です。その音楽は、怨念と狂気が渦巻く暗黒地下世界の BGM といった趣で、ライブパフォーマンスもアートワークもグロテスクな趣味満載。そんな訳で、聴く者を選ぶアーティストではありますが、逆にハマる人にとっては何ものにも代えがたい中毒性アリ。当の管理人も、友人 mon さんと mtb さんの多大な協力もあり、立派なパピー中毒患者になってしまいました。コレ無しでは生きていけません(笑)

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 スキニー・パピーは 1982年にカナダのバンクーバーにて、シンセ担当のケヴィン・キー ( cEvin Key ) とボーカル担当のニヴェック・オーガ ( Nivek Ogre ) によって結成されました。この2人は現在に至るまで不動のラインナップです。ケヴィンはスキニー・パピー結成以前は Images In Vogue というニューウェーブバンドでドラムを担当していたようです。(右の写真は、後に Front Line Assembly を結成する Bill Leeb が在籍していた頃のメンバー)



1984年
EP
Remission

 84年リリースのデビュー EP 。オリジナルは6曲入りですが、後に再発された CD は11曲入りのボリュームです。音源としては 『 Back and Forth 』 第一弾の方が古いのかな?わからん。とにかく最初期の音源ということで、音使いはシンプルかつ密度希薄な EBM /エレポップ作品となっております。シンセのメロディーなんかやけにポップで、ニューウェイヴ的な所もあったりと、前半は分かりやすい楽曲がズラリ。一方アルバム後半はマニアック・・・になるのは今も昔も変わらないパピー魂ってとこか。後の作品群のような暗黒面や攻撃性はまだ備わってなく、インダストリアルというには貧弱ですが、この洗練されたシャープな音像は80年代前半のモノとは思えないクオリティ。オーガのボーカルは、この頃から立派にウゲウゲ声でした。
注目曲 : #1 「 Smothered Hope 」
 初期パピーを代表する曲の一つ。シンセのメロディーがポップで明快。後にミニストリーがこの曲をカバーしました。

Bite

 フルレングス 1st アルバム。93年にリイシューされた CD 盤は、オリジナルの LP 盤より9曲追加収録されており、曲順も派手に変更されています。このアルバムは前作 『 Remission 』 と次作 『 Mind: The Perpetual Intercourse 』 の中間的な音楽性。以前より一歩マニアックな方向に進みながらも、攻撃ノイズやダークな世界観は十分徹底されてなく、ポップな EBM や無条件に美しいアンビエント楽曲もあれば、ウゲウゲ声が渦巻く不気味楽曲もあったりと、まだまだ試行錯誤段階という感じ。全17曲72分、ボリューム的にお腹いっぱいで、集中して聴くのはキツイですけど、彼らの個性が確立される過渡的な作品ということで、それなりに重要作かも。なお、Bill Leeb がバンドに在籍したのはこの頃です。


1985年
1st アルバム
注目曲 : #1 「 Assimilate 」
 サビで飛び出すメロディーが楽しい、ノリノリなシングル曲。ちょっと長いけどな。



1986年
2nd アルバム
Mind: The Perpetual Intercourse

 Bill Leeb が脱退して Front Line Assembly を結成。代わってドゥウェイン・ゴッテル( Dwayne Goettel )が本作レコーディング中に加入。前作までのポップさは一気に影を潜め、グロテスク化&インダストリアル化が顕著になりました。耳障りで刺激的なサウンド、怪しげなサンプリング、派手にうめき声を上げるオグレさんの発狂ボーカル。おぉ、これは入院病棟の患者がゾンビ化するときの BGM という感じがする、ヤバイヤバイ。基本全曲スローペースでジワジワと進む展開ですが、変則的なリズムトラックや効果音、そして #1 「 One Time One Place 」や #8 「 Dig It 」 で登場するギターノイズなど、あちこちで一筋縄にはいかない工夫がなされていて、飽きが来ない内容だと思います。ボートラが多数収録されたアルバム後半では、メロディー的な味付けも薄くなり、音にウマ味がなくなっていくので、イヤホンで大音量で聴いてると頭がキンキンしてくる。
注目曲 : #8 「 Dig It 」
 彼らにとって初のシングル曲で、シンプルなギターリフが印象的。NIN のトレント・レズナーがこの曲に触発されてデビューシングル 「 Down In It 」 をつくった話は有名。確かに似てる。

Cleanse, Fold And Manipulate

 次作もそうですが、Steven R. Gilmore によるアートワークが秀逸なスタジオ 3作目。磨きのかかった閉塞感はバンドのスタイルが定着していることを示しているし、内容的にも統一感があって悪くはないです。しっかりパピーしていらっしゃる。が、ここでは前作の 「 Dig It 」 におけるギターリフの導入のような目新しさもないし、かといって別に新機軸を打ち出すにも至っていません。スローでダークな EBM /インダストリアル音楽集、といった佇まい。他と比べるとこのアルバムならではの売り、というのが弱いですね。幾つかのアンビエント系楽曲 ( 1st と違って死ぬほど暗い)も、あくまで脇役としての存在だと思うし、特別「コレ!」って自信を持ってオススメできる曲も・・・ん~ないなぁ。個人的にも聴いててちょっと退屈。という訳で、コアなファン向けのアイテム。パピーのアルバムを5、6枚集めて 「よし、オレはパピーは全部揃えるぞ!キモいぞー!」って決心したら、どうぞ(笑)


1987年
3rd アルバム
注目曲 : #5 「 The Mourn 」
 ホラー映画の BGM を意識したかのようなダークアンビエント風トラック。



1988年
4th アルバム
大推薦盤
VIVISect VI

 初期の代表作 4thアルバム。これまでの延長線上の作風でありながら、どこか洗練された印象を受けます。先の読めない変則ビートを駆使しながら、冥界から聞えてきそうなノイズやサンプリングが絡むサウンドは強力で、無機的どころか殺菌力すらありそう。全編に渡って秘密化学研究所のようなアブナイ雰囲気が漂っていて、シンセのメロディーはオレ的にはフラスコ内の薬品の色彩を連想したり。激しいパートではテクノロジーの脅威を感じるし、静かなパートでは 「関係者以外立ち入り禁止」 の区域に入り込んだときのような不安に駆られます。中~低速で繰り返される冷たいビートはダンサブルなノリにはまだ乏しく、逆にボディブローのごとくジワジワと精神を蝕んでいくような怖さ。傑作シングル曲の #6 「 Testure 」 以降は、例によってひでぇマニアックですが、慣れてきたのか「これぞインダストリアルだぜぇぇ!」って思えるようになってきて、最近は 『 Last Rights 』 と並んで超お気に入り。
注目曲 : #6 「 Testure 」
 ノイジーなアルバムの中で、これは格段に聴きやすい方。透明感のあるシンセ音がキレイで、アルバム中盤の素晴らしいアクセントとなってます。

 『 VIVISect VI 』 という気になるタイトルですが、これは生体解剖を意味する 「 Vivisect 」 とサタニズム ( VIVIVI = 666 ) を掛けたもの。歌詞も動物虐待や化学兵器に対する批判などをテーマに扱っており、左翼的なメッセージが顕著な作品です。
 右は上で紹介した 「 Testure 」 の PV 。縛られた男性が残虐な手術を受けるというもので、本作のコンセプトが色濃く反映されています。てゆーか、グロイ。

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 80年代後半から 90年代の初頭にかけては、スキニー・パピーのメンバーによるサイドプロジェクトが一段と盛んだった時期です。ケヴィンとドゥウェイン・ゴッテルによる Doubting Thomas や、地元のパンクバンドと組んだ Hilt 、The Legendary Pink Dots なる前衛ロックバンドとのコラボである The Tear Garden などがその例で、 Ministry のフロントマンであるアル・ジュールゲンセン( Al Jourgensen )との交流が始まったのもこの頃でした。



1989年
5th アルバム
推薦盤
Rabies

 当時のシーンにおいて暗黙の禁じ手とされていた EBM とギターサウンドの融合を試み、賛否両論を巻き起こした実験作。プロデュースには、デビュー作以来タッグを組んできたデイヴ・オギルヴィ( Dave Ogilvie )の他に、ミニストリーのアルジュール・ゲンセンも参加。彼らにしては BPM が高い攻撃サウンドを展開しており、オーガのボーカルも普段よりテンション高くて発狂しまくり。部分的にはミニストリーの 3rd ~ 4th あたりのニオイもします。中でも #4 「 Fascist Jock Itch 」 と #7 「 Tin Omen 」 の2曲は、スラッシュギターリフとブラストビートが炸裂したりで別人状態。だからといってギターの導入で彼らの持ち味が失われている訳でもなく、スキニー・パピーのスキニー・パピーたる独特のリズムトラックやサンプリングのセンスは健在。ゴシカルな世界観もアルバム後半でしっかり打ち出されています。曲一つ一つの個性が強いので、全体の統一感には欠けますが、こちらも名作。傑作シングル曲 「 Worlock 」 も収録。
注目曲 : #7 「 Tin Omen 」
 ギターリフを伴うミッドテンポのシングル曲。終盤で暴走するリズムはミニストリーの代表曲 「 Thieves 」 を連想させます(終わり方までソックリ)。あとどうでもいいけど、中半部の「オルトゥギャザー、シスター、マシーンガン、オトマティックハーイ」の語感マジ最高(笑) 病み付きになる。

 シングル曲 「 Worlock 」。サビで現れるシンセストリングスの叙情的なメロディーはまさに新境地で、ファンの間でも大人気。この曲の PV は幾つかのホラー映画のワンシーンを継ぎ接ぎしたもので、人体の色々なものが露出したり切り刻まれたり噴出したりと、尋常じゃないグロさ加減です。こんなところに何気なーく貼り付けていいのかな(笑) イッヒッヒ。



1990年
6th アルバム
推薦盤
Too Dark Park

 パピーファンの間で 1、2 を争う人気作であり、インダストリアル界の最高峰に位置する傑作アルバム。いわば彼らの 80年代の活動の集大成的な内容であり、死臭漂う世界観や入り組んだリズムトラック、冴え渡るサンプリングはもちろん、シンセの味付けはさらに重厚かつ華やかになって、不協和音&ノイズも一段と凶暴化しています。激烈ノイズがもたらす快感と不快感のぎりぎりのせめぎ合い、これがやっぱり快感なんですねー。中でも1曲目とラスト曲の壊れ具合は尋常じゃねえです。アルバム前半では形而上的・抽象的な楽曲が多く、後に進むほどシンセサウンドがキャッチーになっていく構成は普段と逆な気もしますが、アップテンポでノレる時間帯が多く、全編に渡って高い集中力をキープしています。収録時間が短い( 38分 )けど、その分一曲一曲の完成度は鉄壁。
注目曲 : #7 「 Grave Wisdom 」
 哀愁シンセ meets ダンサブルビートなキラートラック。即効性高いです。

Last Rights

 オレ的にパピーの最高傑作はコレ、ジャケをご覧になれば分かる通り、魔界の底の電気プログレ音楽です! 全編ドーロドロで嬉しいですね~。今作はアンビエントな曲が多く、スピード感には欠ける代わりに、サウンドは前作以上に豪華絢爛な音響地獄。ピアノ音やオルガン音が登場する #2 「 Killing Game 」 やこの世の終末を思わせる #3 「 Knowhere? 」 など、一部彼らにしては叙情的でドラマチックな曲もありますが、同時にノイズや不協和音も半端じゃない。特に後半はミキシングもいい具合に狂ってやがる。こりゃ曲になってねーよ。あまりのイカレっぷりに再生機器まで壊れやしないかハラハラします(笑) それだけに取っ付きづらい面もありますが、破壊と隣り合わせの高度な芸術性は比類なきもので、聴き応えは満点。『 VIVIsect VI 』 がインダストリアル化の完成という意味で第一の最高傑作なら、このアルバムは誰も到達しえない孤高の存在という意味で第二の最高傑作だと思います。
 ところで、 #7 「 Riverz End 」 は 『 Rabies 』 収録曲 「 Rivers 」 と 「 Choralone 」 のジョイントリミックスになっています。どうりで似てると思った。あと、当初収録予定だった 10曲目 「 Left Handshake 」 は権利の関係で削除されて無音トラックになってしまったようです (後で聴きましたが、このアルバムに相応しい雰囲気でした) 。それと、私が所持している US 盤の CD は、曲(トラック)の切れ目がおかしなことになってました(詳細は英語版ウィキペディアを参照)。ミキシングだけでなくマスタリングも狂ってるアルバムですね。


1992年
7th アルバム
大推薦盤
注目曲 : #5 「 Inquisition 」
 シングル曲。本作で唯一ともいえるダンスフロア対応なミッドテンポ。シンセストリングのメロも Good ですが、低音ボイスが混沌と渦巻く間奏部も良い。



1996年
8th アルバム
推薦盤
The Process

 本作のレコーディングは 93年から数年間に渡って行われましたが、当時は一旦リリースを取り止めたそうです。ところが、95年に 2nd アルバム以来メンバーの一員として在籍してきたドゥウェイン・ゴッテルがオーバードーズにより死去すると、スキニー・パピーは解散。結局このアルバムはゴッテルへの追悼作品としてリリースされるに至りました。さて作風ですが、頭キンキンなシンセノイズは控えめで、その代わり全編に渡って 『 Rabies 』 を凌ぐほどの強力なギターノイズを導入。当時 NIN らの商業的成功で「インダストリアルメタル」というジャンルが注目される中、彼らも時流を意識したのかも知れません。スキニー・パピーらしからぬスピード&躍動感が溢れる楽曲が際立っていますが、一方で仲間の死を示唆するような悲哀ムードも満ちており、彼らの中では触れ幅の大きい作品と言えそうです。『 VIVISect VI 』 の頃のスリリングな背筋ゾクゾク感や、『 Last Rights 』 のようなキモさ加減は随分失われているので、個人的にその点は物足りないんですよね。オーガのボーカルもあんま毒々しくないし。とはいえ、これはこれで今風のカッコ良さがあり、十分お気に入りです。
注目曲 : #3 「 Candle 」
 変拍子を交えたリズムに乗せて流れるメランコリックな旋律。途中からヘヴィなギターリフが参加して盛り上がります。

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 スキニー・パピーのメンバーによるサイドプロジェクトは多岐に渡っていますが、95年の解散後のケヴィンとオーガの活動状況を簡単にご紹介。ケヴィンはソロ名義で作品を出す傍ら、地元バンクーバーのミュージシャン Phil Western らと組んだ Downroad (元は94年にケヴィンとゴッテルが結成したもの) や PlatEAU といったテクノユニットで作品を発表。一方のオーガはアメリカのバンド Ruby のメンバーである Mark Walk と組んだ ohGr での活動が最も有名で、Martin Atkins らによるインダストリアルプロジェクト Pigface や、KMFDM の作品にもゲスト参加しています。スキニー・パピーが活動停止している間にも、コンピレーション盤やリミックス盤など多数リリースされていますが、レア音源集である 『 Back and Forth 』 シリーズは、現在 7作目まで存在します。これはもう、コアなファン向けのアイテムですね。

The Greater Wrong Of The Right

 2000年にはドイツのドレスデンで行われた Doomsday Festival にて、92年以来久々にスキニー・パピー名義でライブパフォーマンスを披露(この内容は 『 Doomsday: Back and Forth Series 5: Live in Dresden 』 に収録)。この後ケヴィンがオーガの ohGr へのツアー参加や、映画 『アンダーワールド』 のサントラへの楽曲の提供など、次第に再結成への気運が高まり、Mark Walk が正式にバンドに加入して、2004年ついに 8年ぶり 9作目となるオリジナルアルバムをリリース。ゲストには Static-X のウェイン・スタティックや Tool のダニー・ケアリーなど様々なミュージシャンが参加しています。そして本作で初めて、日本盤 CD デビューを飾ることになりました。それとそう、このアルバム、中ジャケデザインのグロさが半端じゃないです(笑) (ちょっと昔は公式サイトで見れました)
 さて、ジャケの話はバッチぃからもうヤメにして音の方はというと、クリアーな音像といい、アレンジといい、やはり今風の作りです。ダンスビートやドラムンベースも使用で、まるで打ち込みに特化したジャンルを何でも一度飲み込んで吐き出して、そしてまた反芻した感じ。オーガのボーカルは普通声でメロディーを追い始めたどころか、#2 「 Pro-Test 」 #9 「 Goneja 」 ではラップまで披露。ギターリフを伴った序盤の何曲かは横ノリのグルーヴ感で、今までのパピーとは別バンドのようです。後半はそれなりにダウナーで淀んでますが、決してマニアックでもないし、耳障りでもない。むしろポップ。それでも 20年以上のキャリアを誇る大御所だけあって、構築力の秀抜はそこいらのアーティストの追随を許さないレベルだし、モダンなピコピコ電子音もカッコいい。ビタミン C 不足な歌メロもパピー節。


2004年
9th アルバム
注目曲 : #10 「 Daddyuwarbash 」
 前曲からの流れを活かした最終曲。リズムトラックがドラムンベース的で複雑奇怪。神が降臨するがごとき後半部の盛り上がるシンセメロも Good 。だが終わり方は何だアレは。



2007年
10th アルバム
Mythmaker

 再結成スキニー・パピー第二弾アルバム。今回もオリジナルメンバーの2人と Mark Walk を加えた3人を中心に制作されました。前作のそれとは違うオーガの半ゾンビ声を伴って暗黒世界が一面に広がる滑り出しに、「おぉ、今回はなかなかイケるか?」と思うも、続きを聴くにつれちょっと肩透かしな印象・・・。電子音のオーケストラとでも言うべき重厚&ダークな前半、緻密な装飾音が入念に施される形而上的な後半、全編に狂的なまでに施されたサンプリングなど、モダン化したとはいえ、どこを切ってもスキニー・パピーの印が確認できるのですが、肝心の曲そのものが何だか淡白で面白くない。新生パピーを受け入れるべくマイ脳内モードを切り替え、一曲一曲耳を傾けようも、何故か往年の作品のようにマジカルなリピート欲は一向に湧かず、これならポップな前作の方がまだ全然良かったなぁ、というのが正直な感想。2009年春にまた新作アルバムが予定されているようで、そっちに期待します。
注目曲 : #5 「 Jaher 」
 澄み切ったギターサウンドが静寂と哀愁を湛える美しい曲です。新境地と言えるかは微妙だが、この手の曲はあまり無かったかも。