試験を行う上で最も注意することは,供試体を飽和させる操作にある.礫
や粗砂などでは,それほど問題としないが,それ以外の土質材料では不飽和
の部分が存在すると透水係数に影響し,透水係数を小さく見積もる結果とな
る.供試体の飽和度を高める方法には真空ポンプで脱気する水浸脱気法と吸
水脱気法がある.利用しやすいのは図 7.7 に示す水浸脱気法である.水を容
器に満たしたところへ透水円筒を入れるより,容器に透水円筒を設置した後
に水位を徐々に上昇させた方がよい.透水円筒が水没したなら真空ポンプで
徐々に減圧を高めていく方法をとる.急激に減圧を高めると,間隙中の空気
が膨張して水と置き換えにくくなるからである.三軸試験で飽和度を高める
方法に利用されている,減圧前に空気より水によく溶ける二酸化炭素を通
気して空気と置き換えてから,減圧する方法を採用するのも良い.何れにし
ろ,供試体上面から気泡が出なくなるまで減圧を続ける.
供試体に与える動水勾配はダルシーの法則が成り立つ層流状態の範囲にな
くてはならない.実際の動水勾配は 1/500 程度の小さな値で流れている所
もあるが,これを試験で再現するのは難しく,層流の範囲で流れを生じさせ
て計測することになる.おおよその試料別の動水勾配は,