哺乳類のサイズが限界に達したのはいつか

ハンク・グリーン氏:現代にもシロナガスクジラのような、かつての恐竜より巨大な生物がいます。しかし、大地を歩く生物で恐竜のようなサイズに近いものは存在しません。

史上最大の恐竜はアンフィコエリアスで、全長60メートル体重122トンという巨大さでした。現代最大の陸生動物のアフリカゾウは、全長3から4メートル体重5.5トン。どちらも草食動物です。なぜ今日の陸生生物は、恐竜のように大きいものがいないのでしょうか?

いつ哺乳類のサイズが限界に達したのか、化石にそのヒントが隠されています。恐竜が姿を消してから約6500万年が経ち、哺乳類のサイズと多様性はまったく違うものになってしまいました。

約3000万年前、高さ5メートル全長7.5メートルの巨大なライノジラフビーストが史上最大の陸生哺乳類でした。現代の陸生生物が恐竜のようなサイズになるのを制限するいくつかの要素を、科学者は考えました。

第1の要素は、哺乳類は胎生であること。恐竜の母親は卵を産んでしまえば立ち去ってもいいですが、哺乳類の母親は最大限の努力で出産から赤ちゃんの世話までしなければなりません。

巨大な哺乳類は出産までの期間が長いのです。キリンやサイの妊娠期間は約15カ月で、ゾウになると約2年を要します。長い妊娠期間は、母親や胎児にとって危険が増すことになります。とくに巨大な草食動物は、非常に危険な妊娠期間を耐えなければなりません。

哺乳類と爬虫類の違い

ほかの理論には、当時の地球の天候と生態系が恐竜を巨大化させたというものがあります。暖かく高湿度、そして大気中の炭素率が高い環境が植物を育てたという説です。

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