神戸製鋼、データ改ざんで窮地に
神戸製鋼所が鉄、アルミ、銅などの製品の検査データを改ざんしていた問題は、神戸製鋼の経営に大きな影響を与えそうな雲行きになっています。最初の記者会見では否定していた鉄製品でも改ざんがあったことが分かるなど、会社への信用が崩れる展開になっています。アメリカ司法省が動き出したのも、こうした経緯に悪質性を感じたからかもしれません。日産自動車は完成車の検査を無資格者にさせていた不祥事が発覚しましたが、発覚後も無資格者にさせていたことがわかり、問題が大きくなっています。企業が起こした不祥事はそれ自体が批判されるべきものですが、発覚後の対応の善し悪しによって企業のダメージは何倍にも何分の1にもなります。倒産したエアバッグメーカーのタカタや窮地に追い込まれている東芝などは、対応に失敗した例だと思います。就活生は企業をみる際、不祥事そのもの以上にその後の対応をみるといいと思います。不祥事を起こした企業でも対応がよければ、志望企業から外す必要はないかもしれません。
(写真は、アルミや銅製品をつくる神戸製鋼所長府製造所。性能データの改ざんが行われていた=2017年10月11日撮影)