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河野外務大臣臨時会見記録|外務省

記者会見

河野外務大臣臨時会見記録

(平成30年9月13日(木曜日)13時20分 於:ベトナム・ハノイ)

冒頭発言

【河野外務大臣】今朝は,アジアの地政学の見通しと題するWEFのパネルに参加をいたしました。ネット中継を通じて幅広く発信をできたのではないかと思います。3つの懸念事項は何か,という質問が冒頭ありましたので,気候変動,2つ目がアジアにおける一方的な現状変更の試み,3つ目が多国間主義に対する挑戦ということを指摘をした上で,質疑応答に答える形で日本の自由で開かれたインド太平洋戦略についても説明をさせていただきました。その後,ベトナムのミン副首相兼外務大臣と日越協力委員会の10回目会合,それと外相会談を,ワーキングランチの形で行いました。日越協力委員会は関係省庁の参加も得て,幅広い二国間協力全般について議論をする場でありますが,近年大変活発に人の往来が行われるようになりまして,日越の友好協力関係,非常に緊密になってまいりました。それをさらに促進するために,経済協力,人材育成,人的交流,その他幅広い分野についての具体的かつ率直な議論を行いました。その後,ミン副首相とワーキングランチを行いました。ミン副首相とは今年で三回目,去年と合わせれば全体で五回目の会談ということになりますが,ベトナムがASEANの対日調整国になったということもありまして,ASEAN,日ASEAN協力,日メコン協力,あるいは南シナ海,北朝鮮といった地域情勢についてさまざま意見交換をさせていただきました。大変有意義な会談になったと思います。私からは以上です。

質疑応答

【記者】ミン外相との外相会談についてなんですけども,今お話が出た南シナ海のことについて意見交換されたとのことですけども,具体的にどのようなお話をされたのでしょうか。

【河野外務大臣】南シナ海に関する両国の現状分析,それから,それに関する意見交換,それから今後の取り組みについてASEANその他の場で,お互い協力をしていきたいということで一致をいたしました。

【記者】昨日のプーチン大統領の発言なんですけれども,改めてですね,日本側として,その発言の真意を確認したりですね,あるいは抗議したりする考えというのはあるのでしょうか。

【河野外務大臣】特にありません。日本として領土問題,北方四島の帰属の問題を解決をし,平和条約を締結するという方針には何ら変わりはございません。

【記者】これ領土とか主権の問題でですね,たとえば中国が尖閣周辺の領海に入ってくればですね,日本政府として抗議して発表してると思いますけれども,なぜ今回ですね,抗議されないのか。

【河野外務大臣】何で抗議するんですか?

【記者】今までの前提を覆すような発言なのでそれについてですね。

【河野外務大臣】いや別にそんな必要ないと思います。

【記者】関連しますけど,基本的なスタンスとして今後の交渉,基本的に全般の交渉に関しては,領土問題,平和条約に関しては,次官級で引き続き協議は進めていくという感じでしょうか。

【河野外務大臣】それはこれまでもたびたび首脳会談でも議論しておりますし,ウラジオでも首脳会談の中で,北方四島の問題につながるさまざまな議論は行われてますから,これまで通り,日本側として,何ら変わらずに議論は続けていきたいと思いますし,プーチン大統領もロシアの経済を発展させるためには日本との協力が必要で,そのためには平和条約を結ぶ必要があるとの強い思いがあるのだろうと思いますので,四島の帰属の問題を解決して平和条約を結び,日露の交流をさらに深めるというところはお互い一致をしているわけですから,粛々とやっていきたいと思います。

【記者】ミンさんとの外相会談の話ですけれども,その中で先ほど言った南シナ海というのはやはり中国の海洋進出というところだと思うんですけれども,それについての対処というところで連携していくという部分では一致したんでしょうか,それとも改めて確認をした,という形でしょうか。

【河野外務大臣】確認するのと一致するのとどう違うのかよく分かりませんが,ベトナムと日本は非常に戦略的な部分で一致するところの多い重要なパートナーであって,その状況は何ら変わりはない,非常に強い連携をしていこうということを確認いたしました。

【記者】具体的に外相にはどういうことを伝えていらっしゃいますか。その部分においては,大臣からどのような発言でどのように伝えた・・・

【河野外務大臣】昨今の情勢分析をお互いにして,意見交換をした,ということです。

【記者】昨日のプーチン大統領の発言に対してですね,安倍総理がその場で反論をしなかったことについて,野党から批判が出ています。それについて,大臣,日本政府としてどのように・・・。

【河野外務大臣】平和条約を結びましょうというところに,別に反論する必要はないわけで,四島の帰属の問題を解決して平和条約を結びましょうというのは日本もそう言っているわけですから。なかなか,この帰属の問題というのは,確かにいろいろと時間がかかる,交渉が大変な問題だから,プーチンさんがいろいろ焦るというのは,それはよくわかることだと思います。だけどそれは,平和条約結ぼうよ,というふうに向こうも思っているわけですから,それに対して別にこちらから文句を言う筋合いのものでは全くなくて,日本もロシアと平和条約を結んで両国間の関係を強めたいと思っているわけですから,そこについて思惑はこれまでと同じように一致しているわけで,それは当然のことをプーチンさんは言っているのだろうと思います。

【記者】ゴールは同じであっても,そこに至るまでの過程,四島の帰属の問題を解決してから,というところを日本としては交渉してきたかと思うんですけど,その交渉の線をひっくり返すような発言だと思うんですね。それに対して反論をしなかったということについて。

【河野外務大臣】別に,平和条約締結しないというなら,いやいやちょっと待てよということになるかもしれませんけど,なるべく早く平和条約を締結したいという思いがあるということがよくわかったわけですから。交渉なんだから,こっちにも取らなきゃいけないものがあれば,向こうにも取らなきゃいけないものがあるわけで,お互い何を取ろうとしているかというのはわかった上で交渉しているわけですから。交渉をやめますというなら,それはちょっと待ってくれということになるかもしれませんけども,一生懸命交渉しようよ,と向こうが言ってきているわけですから,それは一生懸命交渉するだけの話であって,交渉が難しい問題だから,なかなか進む進まないということはあるかもしれませんけども,向いている方向は同じだねということを確認したわけで,それはそれで,改めて同じ方向を向いていると,しかも向こうには強い思いがあるということがわかったということはいいことなんじゃないでしょうか。