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1 資料№3− 3
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医療関連ニュース
神経難病HAMの仕組み解明 聖マリアンナ医大 新薬開発へ前進
西日本新聞 7 月 9 日(火) 配信
厚生労働省の指定難病で、九州に感染者が多いウイルスHTLV1を原因とした神経難病の脊髄
症(HAM)の発症から進行までのメカニズムを、聖マリアンナ医科大の山野嘉久准教授(神経内
科)のグループが世界で初めて解明した。9日付の英科学誌ブレイン電子版で発表する。「CXCL
10」というタンパク質が発症と症状悪化のかぎを握っていると突き止めた。研究室レベルでの実
験では、炎症の慢性化を抑えることにも成功し、新薬開発が期待される。
HAMのメカニズムはこれまで未解明だったため根本的な治療法はなく、症状を和らげるための
ステロイド剤投与など、対症療法しかなかった。
山野准教授によると、CXCL10は異常が起きた細胞から出るタンパク質の一種で、HAM患
者の脊髄に多量に発生することを発見した。
ウイルス感染をきっかけに、脊髄の中の細胞から生み出されたCXCL10が、さらにウイルス
感染したリンパ球を血液から脊髄に引き込んで神経を破壊。それによって脊髄の細胞が刺激され、
新たなCXCL10が発生する悪循環が起きて炎症が慢性化し、まひなどの症状を引き起こしてい
ることが分かったという。
患者から採取した血液にCXCL10の作用を阻む抗体を投入した実験では、炎症の慢性化を止
めることに成功した。
山野准教授は「CXCL10が炎症慢性化の主軸と解明できたことで、(正常な細胞を傷つけず特
定の分子を狙い撃つ)分子標的薬の開発につながる」と話し、HTLV1関連疾患に詳しい今村病
院分院(鹿児島市)の宇都宮與(あたえ)院長は「非常に意義のある成果。分子標的治療ができれ
ば進行を止められる可能性がある」と期待している。
【ワードBOX】HAM(HTLV1関連脊髄症)
国内感染者が推計100万人を超すHTLV1ウイルスが、血液中のリンパ球に感染して脊髄に
慢性の炎症を起こす疾患。つえや車椅子が必要になる下半身まひと排尿・排便障害が主な症状で、
進行すると寝たきりになる。国内患者数は推定約3千人。半数程度が九州在住者で、かつては九州
の風土病と誤解された。HTLV1は、難治性の血液がん・成人T細胞白血病(ATL)の原因ウ
イルスでもある。
再生医療 広告「違反」、自治体に徹底求める 厚労省
毎日新聞社 6 月 30 日(日) 配信
効果や安全性の検証が不十分な「再生医療」をうたう医療機関の広告は医療法のガイドライン(指
針)違反に当たるとして、厚生労働省が都道府県や保健所設置自治体に周知徹底を通知していたこ
とが分かった。
こうした医療行為自体を規制する法律がないため、美容クリニックなどを中心に自由診療で広が
っているが、広告でうたうことは医療広告ガイドラインで禁止されている。
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資料№3− 3

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通知は、各自治体で違反広告に対する行政指導が十分に実施されていないという指摘もあるとし
て、ガイドラインを周知徹底し、違反には適切な対応を講じるよう求めた。日本医師会、日本美容
外科学会など関連学会や協会など33団体にも協力を求める通知を出した。
自由診療での「再生医療」をめぐっては、術後のトラブルなども報告されている。違反広告が「野
放し」になっているのが現状だ。【再生医療取材班】
世界初iPS臨床研究実施を了承…厚労省審査委
読売新聞 6 月 26 日(水) 配信
厚生労働省の「ヒト幹細胞臨床研究に関する審査委員会」(委員長=永井良三・自治医科大学長)
は26日、理化学研究所などが申請していたiPS細胞(人工多能性幹細胞)で目の難病「加齢黄
斑変性」を治療する臨床研究の実施を条件付きで了承した。
厚生科学審議会科学技術部会や厚労相の承認を経て、来年夏にも治療が始まる。山中伸弥・京都
大教授が2007年に人のiPS細胞作製を発表してから約6年で、iPS細胞を使った世界初の
再生医療の実施に向け、大きく前進した。
対象となるのは、50歳以上で薬など既存の治療法が効かない患者6人。理研の高橋政代・プロ
ジェクトリーダーらは、患者の皮膚の細胞からiPS細胞を作り、網膜の細胞に変化させてシート
状に加工したものを目に移植する。4年間経過を観察して、安全性と有効性を確かめる。先端医療
センター(神戸市)とともに2月末、厚労省に臨床研究の承認を申請した。
関節リウマチ 2万5000人の全国検査 厚労省、定期健診で実施
毎日新聞社 6 月 22 日(土) 配信
関節リウマチの早期発見を目指し、厚生労働省研究班が今年度から、全国約2万5000人を対
象に、定期健診での新たな血液検査を実施する。世界でもまれな大規模検査といい、手足の関節が
腫れて痛んだり、曲がったりすることなく、治療できる可能性が高まると期待されている。
研究班は、腫れや痛みという炎症の原因になる血中のたんぱく質「抗CCP抗体」に注目。過去
の研究では、陽性の場合、重症になりやすい関節リウマチを数年以内に発症する確率が高く、発症
しない人が紛れ込む確率も低かったという。
そこで研究班は定期健診を活用し、三重県志摩市など自治体の協力を得て、聖路加国際病院(東
京)など全国7医療機関で、抗体の血液検査を実施する。陽性の結果が出た人には発症する可能性
が高いなどの情報を伝え、発症すればすぐに治療を始める。また、その患者の治療経過や自覚症状
などを、検査を受けずに治療を始めた人と比較。効果が確認できれば、健診項目に抗体を加えるこ
とを提言することも検討していく。
関節リウマチは年間約1万5000人が発症している。発症から12週間以内に治療を始めると
1年後にほぼ症状を抑えられるが、診断が遅れると治療は難しく、薬代も高くなる。
研究班代表の岡田正人・聖路加国際病院アレルギー膠原(こうげん)病科部長は「早期の症状は
気付きにくい。情報提供によって早期受診を促し、リウマチで苦しむ人を一人でも減らしたい」と
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話す。【永山悦子】
【国立大病院長会議】臨床研究推進を全国展開‐難病診療拠点の特区要望
提言まとめる
国立大学附属病院長会議は、診療や研究等に関する 44 の提言をまとめた「将来像実現化行動計画
2013」を策定した。特に研究面では、医師が研究開発に費やす時間を確保できる環境整備や国立大
病院の地域ネットワーク化などを提言。臨床研究推進の全国的展開と人材育成を進める行動計画を
示したほか、診療面では難病診療拠点の特区を要望していく。
「研究」に関しては、[1]医師が研究・開発に従事できる環境の整備[2]研究マインド向上のため
のインセンティブシステムの確立[3]病院間ネットワークの形成と役割分担の明確化[4]研究費の安
定的確保の実現[5]国や社会に対する情報発信機能の強化――の五つを提言した。これらを実現して
いくため、臨床研究推進の全国展開、臨床研究を支える人材育成と環境整備を行っていく行動計画
を示した。
リウマチ発症の物質発見 大阪大、治療薬に期待
共同通信社 5 月 14 日(火) 配信
関節リウマチなどの自己免疫疾患を起こすインターロイキン6(IL6)という物質の過剰生産
に関与するタンパク質を、大阪大や京都大などのチームが発見し、13日付の米科学アカデミー紀
要電子版に発表した。
タンパク質は「Arid5a」で、この働きを阻害して治療することを狙っており、チームの岸
本忠三(きしもと・ただみつ)大阪大教授は「作製に手間のかからない安価な治療薬の開発につな
がる可能性がある」と話している。
自己免疫疾患の患者の血液中ではIL6が著しく増えている。チームは、Arid5aが細胞内
で、IL6を作るのに必要なメッセンジャーRNA(mRNA)と結合し、mRNAが分解されな
いようにしていることを突き止めた。
通常、作られた直後のmRNAは、酵素によって破壊されるが、Arid5aは分解酵素の作用
を阻害しており、IL6が過剰に作られる異常が起きていた。
マウスの実験でArid5aを働かなくすると、IL6の生産を促す毒素を投与しても、IL6
の量は普通のマウスより少なくなった。また、自己免疫疾患と考えられている多発性硬化症になる
ようにしたマウスでは、感覚障害や運動まひなどさまざまな症状が抑制された。
筋ジストロフィー新薬、臨床試験へ 日本新薬など
毎日新聞社 5 月 10 日(金) 配信
国立精神・神経医療研究センター(東京都小平市)と日本新薬(京都市)は9日、記者会見を開
き、男児に発症する進行性の筋萎縮症「デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)」の新薬の臨床
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試験を7月にも始めると発表した。5年後の発売を目指す。
男児3500人に1人が発症するとされる遺伝性の難病で、国内の患者数は4000~5000
人。筋力の低下で歩行障害が表れ20~40代で心不全などで死亡することが多い。
遺伝子欠損の種類によって治療法が異なり、新薬の対象者は320~400人になる見通し。病
状の進行を抑制する作用が期待できるという。現在は対症療法のステロイド剤以外に手立てがない。
7月に前段階の臨床試験を開始し、安全性と有効性を確認する。【渡辺諒】
医療国際戦略室を設置 厚労省、海外展開促進で
共同通信社 5 月 10 日(金) 配信
厚生労働省は10日、日本の医療を海外に売り込むため「医療国際展開戦略室」を設置したと発
表した。
国内で開発された医療技術やサービスの輸出や、日本の医療機関で受け入れる海外からの患者数
を増やすための施策を検討する。安倍晋三首相が成長戦略の一環として打ち出す「医療の国際展開」
の実現を目指す。
田村憲久厚労相は同日の記者会見で「他国の規制や商売上の慣行をしっかり調査し、国際展開が
うまくできるように手伝
50難病、iPS使い新薬…国主導・産学連携で
読売新聞 5 月 3 日(金) 配信
政府は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を使い、患者数が少ない難病の新薬開発を加速させる
プロジェクトに乗り出した。
パーキンソン病など50以上の難病が対象で、2016年度までに治療薬の候補物質を探す共同
研究体制を整える。基礎研究から薬の実用化までをにらみ、企業を加えた国主導のiPS細胞プロ
ジェクトは初で、産学の連携で日本発の難病治療薬を送り出す構想だ。
難病は患者が少ないため研究が難しく、原因の究明や薬の開発が、世界的に進んでいない。この
ためマウスなどの実験動物で難病を再現する研究が行われているが、患者に使える薬を見つけるに
は限界があった。
iPS細胞の技術を使うと、難病患者の皮膚や血液の細胞から、神経や筋肉などの患者自身の病
気の細胞を作り、生きたままの状態で増やすことができる。難病の研究に使えば、原因を調べたり、
薬の効き目を確かめたりする研究が、飛躍的に進むと期待される。
再生医療推進法が成立…iPSで国の責務定める
読売新聞 4 月 26 日(金) 配信
iPS細胞(人工多能性幹細胞)などを使った再生医療に対する国の責務を定めた「再生医療推
進法」が26日午前の参院本会議で全会一致で可決、成立した。
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同法は、政府の成長戦略の柱の一つとされる再生医療を推進する土台となる「基本法」と位置づ
けられており、再生医療の研究開発や実用化を国が全面支援することになる。
推進法では国の責務を明確にし、「最先端の科学的知見を生かした再生医療を世界に先駆けて利用
する機会を国民に提供する」と明記。迅速で安全な研究開発などを進めるための基本方針策定や、「必
要な法制上、財政上、税制上の措置」などを義務づけた。具体的には〈1〉大学などの先進的な研
究開発への助成〈2〉高度な技術を有する事業者の参入促進〈3〉再生医療製品などの早期承認・
審査体制整備〈4〉専門知識を持つ人材の育成――などを挙げた。基本方針は医療の進歩などを踏
まえ、少なくとも3年ごとに見直す。
初の遺伝子治療開始 九州大、網膜色素変性症で
共同通信社 4 月 11 日(木) 配信
九州大病院(福岡市)は10日、失明する恐れがある難病「網膜色素変性症」(色変)の、日本初
となる遺伝子治療の臨床研究を3月26日に始めたと発表した。研究薬の安全性を確かめるために
投与を受けた最初の患者は4月10日に退院し、経過は順調という。
九州大病院によると、色変は光を感じる網膜の視細胞が徐々に失われる遺伝性の病気で、有効な
治療法がなかった。
臨床研究は、同病院の石橋達朗(いしばし・たつろう)教授らが計画。視細胞を保護するタンパ
ク質の遺伝子を組み込んだウイルスベクター(遺伝子の運び役)を網膜に注射し、視細胞が失われ
るのを防ぐ。
3月に治療を受けた患者1人を含め、まず患者5人に低濃度のベクター溶液を注射し、それぞれ
2年間、安全性を確認。また来年4月からは治療に有効な程度まで高めた濃度の溶液を患者15人
に投与して効果を調べる。
研究に携わる池田康博(いけだ・やすひろ)助教は「現時点では合併症もなく安心した。大きな
第一歩だ」と話している。
新薬審査短縮求め、勧告 総務省が厚労省に
毎日新聞社 3 月 23 日(土) 配信
新薬審査:総務省、厚労省に短縮を勧告 ジェネリック普及も
総務省は22日、海外で承認された新しい医薬品や医療機器が日本で承認されず国民に提供され
ていない場合があるとして、審査を行う独立行政法人「医薬品医療機器総合機構」を所管する厚生
労働省に改善を勧告した。
総務省によると、08年4月から11年9月までに承認された147の新医薬品を調査した結果、
19品目で審査が長期化し、目標の19カ月を大きく上回る2年10カ月かかった例もあった。新
医療機器も364品目のうち39品目で審査が長期化していた。同省は、総合機構が審査に時間が
かかった事例を蓄積、分析し、必要な改善策を検討するよう厚労省に勧告した。
また、特許切れの有効成分で製造するため安価な後発医薬品(ジェネリック)の普及について総
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務省が抽出調査したところ、37薬局が受け付けた処方箋のうち平均22・8%が「後発医薬品へ
の変更不可」だった。しかし、その中には薬剤師からみて「変更可能」と判断できる処方箋が平均
68・6%あったとして、患者が後発医薬品を選択しやすくなるように医療機関に対応させること
を厚労省に求めた。
勧告について、田村憲久厚労相は22日の記者会見で「(国内の承認が遅れる)ドラッグラグ、デ
バイスラグはわれわれも問題意識を持っており、しっかり対応しなければいけない。薬の安全は根
幹の問題であり、取り組む方向性に注意する」と述べた。【中島和哉】
新型出生前診断、ダウン症協会が日産婦に要望書
読売新聞 3 月 22 日(金) 配信
妊婦の採血で3種類の染色体の病気が高い精度でわかる新型出生前診断について、日本ダウン症
協会は21日、日本産科婦人科学会(日産婦)などに要望書を提出したと発表した。
要望書では〈1〉胎児がダウン症と診断された妊婦と家族を支援する「ピアカウンセリング」の
実施〈2〉ダウン症の人の実生活を知ってもらうために、産婦人科医療に携わる医師や看護師、助
産師向けのセミナーの企画・実施――の2点を求めた。
多発性硬化症 改善へ道筋…NCNP研究グループ
読売新聞 3 月 19 日(火) 配信
免疫の異常で脳や脊髄などの中枢神経に炎症が起き、視力低下や手足のまひなどを引き起こす神
経難病「多発性硬化症(MS)」。この病気の発症メカニズムを国立精神・神経医療研究センター(N
CNP、小平市)神経研究所免疫研究部の山村隆部長と大木伸司室長らの研究グループが解明した。
専門家は「より効果的な新薬の開発につながる」と期待する。
山村部長らのグループはこれまでに、中枢神経を攻撃し炎症を起こすTリンパ球の働きに「NR
4A2」というたんぱく質が関わっていることを明らかにしていた。しかし、「『事件の現場』に必
ずいることはわかっていたが、NR4A2が犯人かどうかは、この時点ではまだわからなかった」
と山村部長は話す。
今回は、このたんぱく質にさらに着目し、MSに似た症状を示すマウスに、NR4A2の合成を
妨げる物質を注射したところ、症状に改善が見られた。この結果から、体内でNR4A2の合成を
抑えることでMSの症状を軽減できることが明らかになった。
国内のMSの患者数は推定約1万3000人で、この30年間で20倍以上に増加したといわれ
ている。山村部長によると、MSは元々、欧米人に多い病気で、近年の食生活の欧米化が原因の一
つと考えられるという。
現在、ステロイド投与などの治療法があるが、すべての患者に効果があるわけではなく、より効
果的な治療法の開発が待たれている。同センターには2010年、医師と研究者が連携してMSの
治療と研究開発を進める「MSセンター」が開設され、全国から患者が訪れている。
MSセンター長でもある山村部長は「MSは20代を中心に若くしてかかる人が多く、一生病気
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を背負っていかなければならない。既存の治療薬が効かず絶望感を持っている患者も少なくない。
今回の研究で新しい治療法の戦略が見つかった。臨床研究に発展させ、新薬開発につなげたい」と
話している。
◆他の研究にも 広がる可能性
東北大大学院でMSの治療法を研究している藤(ふじ)原(はら)一男教授は「発症に直接関わるた
んぱく質を見つけたことは、MSだけでなく似たメカニズムを持つ他の自己免疫疾患の研究にも役
立つ可能性がある。人においてどのくらい有効かが気になるが、その臨床研究への道筋を示してく
れた」と評価している。
パーキンソン病 抜本治療へ
読売新聞 3 月 18 日(月) 配信
シリーズ「iPS細胞 臨床への挑戦」 高橋淳・京大iPS細胞研究所教授
iPS細胞(人工多能性幹細胞)の臨床応用で、最も期待される分野の一つがパーキンソン病な
ど中枢神経の難病治療だ。従来の治療法では困難なパーキンソン病の抜本的治療の実現に挑む京都
大iPS細胞研究所の高橋淳教授(51)に、研究の現状を聞いた。
■進行すると治療困難に
パーキンソン病には現在、薬物と外科による治療がある。薬物治療では、脳内で不足しているド
ーパミンを補う薬を服用する。外科治療には、心臓の不整脈の治療に使うペースメーカーのような
装置によって脳の深部に一定の電気刺激を与え、症状を改善させる「脳深部刺激療法」がある。
この病気は、発症に気づいた時点で、ドーパミンを作る細胞の数が健康な人の約20%まで減っ
ている。進行性の病気なので、ドーパミン産生細胞はさらに減少していく。現行の治療法も、症状
が軽いうちは効果がみられるが、進行すると次第に効かなくなってしまう。
神経の細胞はいったん傷つくと、ほとんど再生しない。それならドーパミン産生細胞を移植して
補ってやろう、というのが再生医療の考え方だ。
ES細胞(胚性幹細胞)やiPS細胞は、大量に増やしてから様々な種類の細胞に変化させられ
る。移植に必要なドーパミン産生細胞も量産できる。
人のES細胞からドーパミン産生細胞を作って、パーキンソン病のカニクイザルに移植する実験
を行った。すると、ほとんど動けなかったサルが動き回れるようになり、その効果は1年後も続い
た。移植した細胞がきちんと定着し、ドーパミンを作ったのだ。iPS細胞でも、ES細胞とほぼ
同じ実験結果が得られた。
■第1例目指して
iPS細胞の最大の利点は、拒絶反応が起きにくい患者自身の細胞を使って移植できることだ。
だが、患者の細胞自体に病気の原因遺伝子がある場合、患者の細胞を用いた移植治療では十分な効
果が得られない可能性もある。
そこで、複数のサルからiPS細胞を作り、自身の細胞と、他のサルの細胞をそれぞれ移植して、
拒絶反応の違いがどの程度あるのかなどを比較する研究を進めている。より効果的な臨床応用の方
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法を見つけたい。
パーキンソン病の治療では現在、第1例の治療実施へ向け、最終段階の動物実験を行っている。
今後は大学の倫理審査委員会などで治療法の審査を受け、早ければ3年以内に、国へ臨床研究の計
画を申請したいと考えている。(聞き手・今津博文)
<パーキンソン病> 脳内の神経伝達物質「ドーパミン」を作り出す細胞が何らかの理由で減少し、
手足の震えや筋肉の硬直、動作が緩慢になるといった症状が進行する。主に40-50歳代以降に発
症。日本では10万人以上の患者がいると推計されている。
<高橋さん こんな人>
脳神経外科医。妻は、目の難病「加齢黄斑変性」を治療するため、iPS細胞を使う初の臨床研
究を国へ申請した理化学研究所のプロジェクトリーダー・高橋政代さんだ。学生時代からの同級生。
家庭では再生医療の研究を巡って、「いつも議論になります」と笑う。
◆中絶胎児の細胞移植も 倫理面で課題 日本は認めず
ドーパミン産生細胞をパーキンソン病患者の脳に移植する治療法は、薬が効かないような重症患
者でない場合、一定の効果が海外の研究で確認されている。
スウェーデンや米国、カナダなどでは1980年代後半から、中絶胎児の中脳細胞を移植する試
験的な治療が400-500例実施された。中には、1回の移植で10年以上も治療効果が続いた例
もあった。脳のような中枢神経組織は、他人の細胞を移植しても拒絶反応が起きにくいとみられる。
ただし、1回の移植には5-10体もの中絶胎児が必要とされる。日本では倫理面の問題があるなど
として、受け入れられていない。
移植時にドーパミン以外の神経伝達物質を作る細胞が混入しやすいとされ、不随意運動などの副
作用も報告されている。
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その他のニュース
4年半ぶりに障害者部会 社保審、検討会も設置
共同通信社 7 月 19 日(金) 配信
厚生労働省は18日、約4年半ぶりとなる社会保障審議会の障害者部会を開いた。民主党政権は
内閣府に設置した「障がい者制度改革推進会議」を舞台に障害者施策を議論していたが、推進会議
が昨年廃止されたため、部会を再開した。
この日の会合では、新たに駒村康平(こまむら・こうへい)慶応大教授を部会長に選出。障害者
総合支援法に基づき新たに始まる制度や、改正精神保健福祉法の施行に向けた課題を協議した。
部会の下に検討会を二つ設置し、重度障害者向け訪問介護サービスの対象拡大や、精神障害者へ
の医療提供を確保するための指針などを議論することも決定。部会としての方向性は年内に取りま
とめる。
細貝が難病の啓発大使、走行距離に応じ支援金特集:細貝萌
サッカーのドイツ1部リーグ、ヘルタの日本代表MF細貝萌が5日、東京都内で記者会見し、難
病の慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH)の啓発大使に就任したと発表した。ドイツでの公式
戦や日本代表の試合での走行距離を1キロにつき1000円に換算し、シーズン後にバイエル薬品
を通じて患者を支援する活動や団体に支援金を贈る。
CTEPHは肺の血栓により心不全などが引き起こされる難病で早期の発見や治療が重要とされ
る。細貝は「自分が活躍することで、より多くの人にこの病気を知ってもらいたい」と話し「少し
でも多く試合に出て、全力で走り、サポートしたい」と意気込んだ。(共同)
難病少女に意思伝達手段、行政が支給 守山、18才未満で国内初
京都新聞 7 月 4 日(木) 配信
全身の筋力が低下する難病の脊髄性筋萎縮症(SMA)の少女(15)=滋賀県守山市=に、1
8歳未満では国内で初めて、視線を捉えて意思を伝える装置が行政から支給された。眼球だけが自
由に動く少女にとって、装置は最後のコミュニケーション手段。先駆例として期待されるが、同様
の困難を抱える子どもを取り巻く環境は厳しい。
少女は、生後1カ月で根本的な治療法のないSMAと診断された。成長とともに筋力が衰え、今
は手足の指がわずかに動くのみ。
これまでは、指先でスイッチを押し、1文字ずつ順に光るボードから文字を選ぶ装置で意思を伝
えていた。しかし、最近は症状の進行で長時間の使用が難しくなった。
両親は昨秋、障害者総合支援法に基づき、視線を捉えて文字などを入力する装置「マイトビー」
の支給を守山市に申請した。1~2秒間、画面の一点を見つめるとカメラが視線を感知し、文字が
入力されて自然な音声を発する装置で、全世界でALSや脊髄損傷の人に使われている。
滋賀県は半年かけて審査。装置を使いこなせることや、スイッチ式装置の使用が難しくなってい
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る点を確かめた。「意思伝達に必要不可欠」と判断し、国と県、市が設置費を含め計約150万円を
負担し5月に支給した。
新装置を使った少女は「使いやすい。(装置で)勉強がしたい」と感想を伝えた。母親(45)は
「発音がスムーズで会話も早くできる。外出して多くの人とのコミュニケーションを広げてほしい。
同じ困難を抱える子の先駆例になれれば」と期待している。
KDDI、障がい者向けサービス「スマイルハート割引」の対象者を拡大へ
KDDI が、障がい者向け割引サービス「スマイルハート割引」の対象者を 7 月 17 日から拡大する。
これにより、「特定疾患医療受給者証」または「特定疾患登録者証」所持者も適用対象となる。
[村上万純,ITmedia]
KDDI が、障がい者向け割引サービス「スマイルハート割引」の対象者を 7 月 17 日から拡大すると
発表した。スマイルハート割引は、身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳のい
ずれかを所持するユーザーを対象に、1 年単位の継続契約を条件に au の携帯電話の料金を割り引く
サービスだった。今回の拡大により、「特定疾患医療受給者証」または「特定疾患登録者証」所持者
も適用対象となる。
サービスの申込み受け付けは、7 月 17 日から開始する。同サービスは、1 年単位の継続契約 を条
件に au 携帯電話の料金を割り引くもの。
「ハーティ割引」の対象者が拡大!
NTT ドコモは 24 日、主に障害者を対象にした割引制度「ハーティ割引」の対象を拡大し、「特定疾患
医療受給者証」または「特定疾患登録者証」を持つ利用者についても対象となるように、サービス
の対象者を拡大すると発表している。
ハーティ割引の対象となる利用者の拡大は、2013 年 7 月 3 日(水)より受付が開始される。
ハーティ割引の割引対象となるのは、Xi の総合利用プラン、データ通信プラン、FOMA の総合利用プ
ラン、データ専用プラン。
ハーティ割引の割引内容は、月々の基本料金が 60%割引、付加機能使用料が 60%割引、一部の契約事
務手数料無料、定期契約型料金プラン・割引サービスの解約金が免除となっており、割引内容は従
来と同様となっている。
対象者拡大後の割引対象となる契約者は、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害保健福祉手帳、特
定疾患医療受給者証、特定疾患登録者証のいずれかの交付を受けた方が利用者として登録している
回線の契約者で、ハーティ割引の申込は、利用者 1 人につき 1 回線に限定されている。
元県職員に猶予判決 難病給付金詐欺、愛知
共同通信社 6 月 24 日(月) 配信
難病患者に医療費などを助成する特定患者医療給付事業を悪用し、愛知県から給付金をだまし取
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ったとして、詐欺や虚偽有印公文書作成などの罪に問われた元県職員、大西佑典(おおにし・ゆう
すけ)被告(27)に、名古屋地裁は21日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役3年6月)の判
決を言い渡した。
入江猛(いりえ・たけし)裁判長は判決理由で「長期間にわたり計画的かつ巧妙に犯行に及んだ。
仕事上のストレス解消という動機に酌量の余地はない」とした一方、「反省し被害弁償している」と
刑を猶予した理由を述べた。
判決によると、大西被告は2010年8月~昨年11月、実在する県内の難病患者らに成り済ま
し、医療費の請求書など計18通を偽造、給付金約678万円をだまし取った。
給付事業は原因不明で治療方法が確立していない難病にかかり、経済的負担が大きい患者に医療
費などを助成する。大西被告は08年に県職員に採用され、健康福祉部で給付事業の支払い業務を
担当。11年の異動後も詐取を繰り返した。
県は2月、大西被告を懲戒免職処分にした。
「障害1級」見直しへ ペースメーカーの人ら対象
共同通信社 6 月 18 日(火) 配信
心臓にペースメーカーなどを装着している人を一律、障害等級1級にする現行制度を見直すため、
厚生労働省は17日、有識者によるワーキンググループの初会合を開いた。装着後の状態をみて、
障害の程度を評価する方向で検討する。
ワーキンググループは心臓やリハビリが専門の7人で構成。年内にも結論を取りまとめる。
初会合では「装着後の状態をみて認定するのはごく自然」との意見が相次いだ。厚労省の見直し
案では、新基準は制度改正後に申請を行った人に適用し、先天性心疾患を持つ患者や人工弁を移植
した人は従来通り1級とする。
見直しの議論は、医療が進歩し、ペースメーカーなどを装着すれば日常生活に支障がない程度に
状態が改善する場合が多いとの指摘を踏まえたもの。昨年4月の参院予算委員会で、当時の小宮山
洋子厚労相が「見直しを進めたい」と言及した。
現行制度では、ペースメーカーなどを取り外せば生命維持に支障を来すとして、画一的に1級に
している。見直しに対しては、先天性心疾患の患者から、生活実態を考慮してほしいとの要望が出
ていた。
国、自治体に配慮義務付け 障害者差別解消法が成立
共同通信社 6 月 19 日(水) 配信
障害者に対する差別的取り扱いを禁止し、国や自治体などの公的機関には障害者に必要な配慮を
法的に義務付ける障害者差別解消法が19日、参院本会議で全会一致により可決、成立した。
政府は、国連の障害者権利条約の早期批准を目指しており、同法の成立で批准のための国内法整
備が完了。2016年4月の施行までに配慮の具体例などを示した指針を策定し、内容の周知を図
る。
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差別解消法の対象は、公的機関と企業や社会福祉法人などの民間事業者で、本人や家族、支援者
から要望があり、費用面などで過重な負担にならない場合に障害者への配慮を実施するとした。
公的機関には配慮を義務付け、民間事業者は努力義務にとどめたが、実効性を確保するため、担
当閣僚は必要に応じて事業者から報告を求め、助言や指導、勧告をする。報告を怠ったり、虚偽報
告をしたりした事業者には20万円以下の過料を科す。
政府は、障害を理由とした差別解消を推進するための基本方針を本年度中に策定して閣議決定す
る。
また施行後3年をめどに必要な見直しを検討する。国連の障害者権利条約は、これまで世界約1
30カ国が締結している。
雇用促進法が成立 精神障害者も義務化
共同通信社 6 月 14 日(金) 配信
企業に精神障害者の雇用を義務付けることを柱とした改正障害者雇用促進法は13日の衆院本会
議で全会一致により可決、成立した。受け入れ準備が必要な企業に配慮し、義務化は5年後の20
18年4月からとした。
就労を希望する精神障害者の増加を受け、さらなる社会進出を促す狙い。身体障害者に加えて知
的障害者の雇用を義務付けた1998年以来の大幅な制度改正となる。
義務化の対象は、そううつ病や統合失調症などの精神疾患のある人で、精神障害者保健福祉手帳
を持つ人。
企業や国・地方自治体などの公共機関は、一定割合以上の障害者を雇用するよう義務付けられて
いる。この割合を法定雇用率という。現在の身体障害者と知的障害者だけでなく、精神障害者も算
定対象に含める。
法定雇用率の算定に関しては、5年間に限り精神障害者の分を含めることに伴う引き上げ分を機
械的な計算値より低くする激変緩和措置も盛り込んだ。
また改正障害者雇用促進法は事業主に対し障害者への差別を禁止したほか、障害の特性に応じた
職場環境を整備する「配慮」も義務化した。
厚生労働省が想定している差別の具体例は、車いすの使用などを理由とした採用の拒否や、健常
者より低い不当な賃金設定など。研修を受けさせない、食堂の利用を認めないなども差別に該当す
るとみられ、違反すると同省による指導や勧告の対象となる。
配慮の対象としては、入社試験の問題文の振り仮名付与や点訳のほか、車いすの利用者に合わせ
て机や作業台の高さを調整することなどを求める方向だ。
厚労省は、この条項が施行される16年4月までに具体例を列挙したガイドラインを策定する方
針で、労使の議論は秋にも本格化する見通し。
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【佐賀】難病患者就労へタッグ 佐賀県に支援組織
西日本新聞 6 月 13 日(木) 配信
就職の難しい難病患者などを支援しようと、佐賀県内のNPO法人や企業、県などが「難病サポ
ーターズクラブJAPAN」を15日に佐賀市で発足させる。厚生労働省によると、企業とのネッ
トワークづくりや病気への理解促進に地域ぐるみで取り組むのは全国でも珍しいという。
支援の対象は、厚労省が指定する難病のほか、治療方法が確立されていない病気などの患者たち。
県の事業で難病患者の雇用促進に取り組んだボランティアメンバーが発案し、NPO法人県難病支
援ネットワークを事務局に準備を進めてきた。現在、福祉施設など20社が加盟、当面は50社を
目指す。県外からも参加を受け付けており、個人会員も募っている。県は人件費などを補助する。
県健康増進課が昨年、県内企業477社から回答を得た調査によると、難病患者を雇用している
会社は12・6%。全体の86・6%が「病気をよく知らないことで雇用に不安を感じる」などと
答える一方、46・1%の企業は「仕事に適応できるのであれば採用可能」とした。
同ネットワーク理事長で、自身も自己免疫疾患の難病にかかる三原睦子さん(53)によると、
患者も不採用への不安から病気を隠して働き、症状を悪化させることも少なくないという。クラブ
は企業と患者を仲介し、病気の情報や患者への適切な対応方法を伝える。
県内の企業を対象に患者の雇用経験を語るシンポジウムや患者同士の出会いの場となるイベント
も予定。将来的には患者と企業の合同面接会を開きたい考えだ。クラブ代表の下田寛さん(33)
は「広く一般にも啓発をして、病気への理解を社会全体に広げたい」と話している。15日は午後
1時から佐賀市の県駅北館で設立総会を開催。一般も参加できる。
同ネットワーク=0952(97)9632。
24時間介護、実施は7% 事業者二の足、10県なし 導入初年度、厚労省調査
共同通信社 5 月 9 日(木) 配信
要介護の高齢者の在宅生活を支援するため、昨年4月から始まった介護保険の「24時間地域巡
回型サービス」を利用できる地域が、今年3月末時点で、運営主体の市町村や広域連合の7・6%
にあたる120自治体にとどまっていることが8日、厚生労働省の調査で分かった。
24時間サービスは、住み慣れた地域で暮らし続けられるような環境を整備して、病院などの施
設から在宅への移行を促す介護政策の柱の一つ。しかし、夜間対応する職員の確保や採算への懸念
を抱く介護事業者の参入が進まず、厚労省の見通し通りに普及していない実態が明らかになった。
青森、秋田、宮城、栃木、群馬、長野、島根、徳島、高知、宮崎の10県は実施している自治体
がなかった。
ただ、昨年末時点と比べると、茨城、山口、香川、福岡、沖縄各県の自治体で新たにサービスが
始まるなどしたため、実施自治体は37増加した。
厚労省によると、全国で介護保険を運営しているのは1580の市町村や広域連合。12年度は
うち189自治体で実施されると見込んでいたが、これと比べても6割にとどまった。1日当たり
の利用者も想定の6千人を下回る2083人だった。
24時間サービスは、ホームヘルパーと看護師が1日に複数回、定期的に家を訪問し、食事や排
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せつの介助、点滴の交換、たんの吸引などを行う。さらに利用者からの連絡があれば、早朝、夜間
も駆け付ける。
調査では、人口が多く効率的な巡回が可能な都市部ではサービスが広がる一方で、町村ではほと
んど実施されておらず、地域差があった。
厚労省は「中山間地域や離島では移動の問題もあり、なじみにくいかもしれないが、中期的に取
り組むべきサービスだ。自治体や事業者に細かく情報提供し、サービス内容の周知徹底を図りたい」
としている。
厚労省は13年度に283、14年度は329の自治体での実施を見込んでいる。
※24時間地域巡回型サービス
ホームヘルパーと看護師が1日に複数回、高齢者の住まいを訪問し、食事や服薬などの介助をす
るサービス。夜間に転倒して緊急の手助けが必要な場合でも、連絡すればヘルパーが自宅に駆け付
ける。1人暮らしでも必要な介護を受けて在宅生活を続けられるほか、介護する家族にとっても負
担軽減につながる。在宅介護の充実を柱とした2012年度の介護保険制度改正で導入された。
障壁を一つ一つ取り除く 公的機関に「配慮」義務 障害者差別解消法案
共同通信社 5 月 7 日(火) 配信
障害者差別解消法案が国会に提出された。差別的な取り扱いを禁止し、国や地方自治体など公的
機関に障害者への配慮を義務付ける。障害者がぶつかる障壁を一つ一つ取り除き、暮らしやすい社
会を目指すのが目的だ。
▽民間は努力規定
「この一歩は大きい」。4月26日、法案の閣議決定を受け自民、公明各党がそれぞれ開いた障害
者団体への説明会で、参加したDPI(障害者インターナショナル)日本会議の尾上浩二(おのう
え・こうじ)事務局長は安堵(あんど)の表情を見せた。
法案の議論が始まったのは民主党政権下。政権交代で法案づくりが停滞したが、2月になって自
公の議員が動き、民主と調整。政府の背中を押して提出にこぎ着けた。
施行は2016年4月を予定。法案の柱は「社会的障壁の除去」を障害者や家族から求められた
場合に「合理的配慮」をすることの義務付けだ。
法的義務を課す対象は、役場に限らず国公立の学校や警察なども含まれる。民間企業は努力義務
にとどめるが、必要に応じて政府が報告を求めて指導し、虚偽報告など悪質なケースでは過料を徴
収する。
では「社会的障壁」や「合理的配慮」とは具体的には何か。例えば、視覚障害者がレストランで
食事をする際に点字メニューの用意がない(障壁)場合に、レストラン側がメニューの内容を読み
上げる(配慮)―といった状況が想定される。
ただ企業側からは「事業者が知らないところで法案が決まった感じがする」との意見も出ており、
政府は合理的配慮の具体例を示す指針を事業分野別に定める考えだ。
内閣府関係者は「障害のある人もない人も同じように機会を得られることが重要。事業者には、
その気になればできることから前向きに対応してもらいたい」と話す。
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▽使いこなす
地方には先例がある。千葉県では07年、障害者差別をなくす具体的取り組みを求める全国初の
条例を施行。障害者の要望を受け止めるため地域ごとにきめ細かく相談員を配置し、問題解決のた
めの調整委員会も設けた。
それでもまだ差別解消への理解は不十分で、県には障害者から切実な訴えが届く。「障害者用トイ
レの手すりがぐらつき、転びそうになった」「タクシーで障害者割引を利用したら、運転手が『面倒
くさい』と言いながらおつりを渡した」―。
「条例のつくりっぱなしでは駄目。住民に理解してもらうことが大きな課題」と県の担当者。D
PIの尾上氏も「法律で自動的に差別がなくなるわけではない。使いこなして、解決に導いていく
ことが大事」と話す。
難病にかかり身体障害者手帳を取得した作家大野更紗(おおの・さらさ)さんは、内閣府の障害
者政策委員会・差別禁止部会で法案の下地をつくる議論に参加した。差別の定義を明示していない
など今回提出された法案の問題点を指摘しながらも、法制化の必要性は強調する。
「病気やけが、加齢で生活に支障を来す可能性は誰にでもある。法案は、どんな社会状況でも人
が生きることを保障し、何が起きても人生の目的を持って希望を実現できる、そんな世の中にする
ためのものなんです」
大阪府・市が医療戦略会議を設置
毎日新聞社 4 月 18 日(木) 配信
大阪府・市:医療戦略会議を設置 有識者で組織へ /大阪
大阪府・市は、府市統合本部の下に、有識者が医療政策に特化して検討を行う共同組織「医療戦
略会議」を設置することを決め、23日に初会合を開くと発表した。委員には府市特別顧問の上山
信一慶応大教授や、製薬企業役員、府医師会幹部ら計5人を委嘱した。
会議は、医療・健康サービスの向上や、医療・医薬品産業の振興策をテーマに、来年初めまでに
計6回程度開催。来年3月末までにとりまとめ内容を府市統合本部に提言する予定。
松井一郎知事は17日の記者会見で「府民が健康で長生きできるような施策を考えるとともに、
医療産業の新たなチャレンジを促すような規制改革を議論してほしい」と述べた。【堀文彦】
脳脊髄液減少症 労災認定 障害年金支給を命令 和歌山地裁
毎日新聞社 4 月 17 日(水) 配信
脳脊髄液減少症:労災認定 障害年金支給を命令--和歌山地裁
脳脊髄(せきずい)液減少症が労災事故によって発症したかを争点とした訴訟の判決で、和歌山
地裁(高橋善久裁判長=橋本真一裁判長代読)は16日、2011年に国の研究班が作成した新診
断基準などを基に、和歌山県内の元配管工の男性(42)について「髄液漏れの蓋然(がいぜん)
性が高い」とした上で、事故との因果関係を認め、男性が求めていた障害補償年金の支給決定(障
害等級2級)を国に命じた。患者団体によると、同症を巡る労災訴訟で、国に労災認定の見直しを
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命じるのは全国初。
訴訟では、(1)男性の症状と同症の関係(2)同症と労災事故との因果関係――などが主な争点
だった。
判決では、(1)について、国の研究班作成の新診断基準に沿って、脳内の画像検査などを基に髄
液漏れを認定。「同症によって四肢まひを呈した例が確認されていない」との国側の主張には、「報
告されていないことのみをもって、因果関係を否定するのは相当ではない」と判断した。(2)につ
いては「髄液漏れは外傷により生じ得る上に、労災事故の態様や症状の経過などに照らせば、労災
による髄液漏れを認めることができる」と結論付けた。
判決などによると、男性は02年9月7日、和歌山市内の建設現場で作業中、落下したケーブル
で首を負傷。頭痛や全身の痛みに悩まされ、徐々に手足が動かなくなり、06年に「労災事故によ
る外傷性の脳脊髄液減少症に伴う四肢まひ」と診断された。和歌山労働基準監督署は同年、「局部に
頑固な神経症状を残す障害」(障害等級12級)として労災認定。同症とはしなかった上、四肢まひ
を認めず、障害補償一時金として月収の5カ月分を支給した。男性は09年3月、現状の障害補償
給付決定の取り消しと障害等級格上げを求め、和歌山地裁へ提訴していた。【岡村崇】
◇支援者ら「画期的だ」
元配管工の男性の勝訴判決に、代理人弁護士や患者団体からは、「画期的な判決」と歓喜の声が上
がった。患者団体「脳脊髄液減少症患者・家族支援協会」(和歌山市)の中井宏代表理事は和歌山県
庁で取材に応じ、「(これまでの同症を巡る訴訟で)労災が一番厳しかった。こんな日が来るなんて
信じられない。脳脊髄液減少症で苦しんでいる人にとって非常に大きな意味を持つ」と興奮した様
子だった。
代理人の冨山信彦弁護士によると、男性は、和歌山労働基準監督署による労災認定の内容を不服
として、06年8月に和歌山労働者災害補償保険審査官に審査請求、07年9月に労働保険審査会
に再審査請求したが、いずれも請求棄却された。
この時の男性の様子について、冨山弁護士は「再審査請求の際に、症状を見てもらっても訴えが
認められなかったことにとてもショックを受けていた。『何をやっても意味がない』と自暴自棄にな
った時もあった」と振り返った。
男性は現在、寝たきり状態で、食事や排便などは介助なしではできない。昨年11月の和歌山地
裁での本人尋問では、妻の介助を受けながら車椅子で入廷。症状や事故の経緯を説明し、「腕のしび
れで物をつかもうとしても感覚がなく、物があるところに手を持っていけない」などと証言してい
た。
冨山弁護士は「労災事故との因果関係を認める価値のある判決。男性も納得がいくと思う」と話
した。【岡村崇、竹内望】
………………………………………………………………………………………………………
■解説
◇国に柔軟対応求める
脳脊髄液減少症と労災事故との因果関係を認めた今回の判決は、病態が十分に解明されていない
同症に対する労災認定について、国側に柔軟な対応を求めたものと言える。
労災認定は、これまで「症状の存在が医学的に認められなければならない」とされ、症状にばら
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つきがある同症は、認定が難しいとされてきた。実際、原告の男性は和歌山市内の病院で「脳脊髄
液減少症による四肢まひ」と診断されたが、労災認定されなかった。
その流れの中で、判決が国の研究班の新診断基準をどう位置付けるかが注目されたが、「(同症を)
診断するための厳格な基準」とし、似た症状でも(同症の可能性の)検討が必要という、幅広く認
める立場を取った。その上で、新診断基準に基づき、画像などから同症と認定。さらに四肢まひな
どの症状は同症が原因と明確に認めた。
国側は、脳脊髄液減少症による四肢まひの症例は確認されていないと主張したが、判決は、症例
が報告されていないことを理由に否定すべきではないとして、その多様性に理解を示した。
今回の判決を受け、各労働基準監督署は、症状の曖昧なものは認定できないという対応を改め、
個別の事情に照らして、障害等級認定をするように見直しを迫られることになった。【岡村崇】
………………………………………………………………………………………………………
■ことば
◇脳脊髄液減少症
脳と脊髄を覆っている硬膜内の隙間(すきま)にある脳脊髄液が何らかの原因で減少し、ひどい
頭痛や吐き気などを引き起こす。事故やスポーツなどの他、原因不明で発症するケースもある。国
は2007年に研究班を発足。11年に「髄液の漏れ」を画像で判断するなどの新しい診断基準を
発表した。治療法には、患者自身の血液を患部付近に注射して脳脊髄液の漏れを止める「ブラッド
パッチ」がある。
イレッサ訴訟、最高裁が上告棄却…患者側敗訴
読売新聞 4 月 12 日(金) 配信
肺がん治療薬「イレッサ」の副作用の危険性を十分に知らせなかったとして、死亡した患者2人
の遺族が国と輸入販売元の製薬会社「アストラゼネカ」(大阪市)に損害賠償を求めた訴訟で、最高
裁第3小法廷(寺田逸郎裁判長)は12日、同社への請求について原告の上告を棄却する判決を言
い渡した。
国への請求は2日の決定で上告が棄却されており、患者側の全面敗訴が確定した。
イレッサは2002年に輸入承認されたが、服用した患者に間質性肺炎の発症が相次ぎ、死者も
出た。製薬会社は当初、薬の添付文書で間質性肺炎を「重大な副作用」の4番目に記載しており、
原告側は「添付文書に欠陥があった」と主張した。
1審・東京地裁は、情報提供が不十分だったとして製薬会社と国の責任を認めたが、2審・東京
高裁は「副作用の注意喚起に欠陥はない」と判断、原告側の逆転敗訴とする判決を言い渡していた。
イレッサ訴訟 重い教訓を薬事行政に生かせ(4 月 5 日付・読売社説)
読売新聞 4 月 5 日(金) 配信
裁判で浮き彫りになった問題点を教訓とし、今後の薬事行政にどう生かすかが問われよう。
肺がん治療薬「イレッサ」の副作用で死亡したとして、患者の遺族が国と販売元のアストラゼネ
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カ社に損害賠償を求めた訴訟は、原告の全面敗訴で終結することが確実になった。
最高裁が、国に対する原告側の上告を受け付けないことを決め、国の勝訴が確定した。ア社の勝
訴も近く確定する見通しだ。約8年間にわたり、薬事行政の在り方が問われた裁判の区切りである。
イレッサは錠剤の飲み薬で、2002年7月、厚生労働省が世界に先駆けて承認した。申請から
5か月という異例のスピード承認だった。「飲みやすく、副作用が少ない」との評判が広がり、医療
現場で一気に普及した。
ところが、服用後に死亡する患者が相次いだ。間質性肺炎など、イレッサの副作用が疑われる死
亡例は約860件に上っている。
裁判の争点となったのは、ア社の医療機関への副作用情報の提供は十分だったか、という点だ。
厚労省がア社に適切な指導を行っていたかどうかも争われた。
最高裁は、ア社、厚労省には賠償を命じるべき落ち度はないと判断したと言える。だが、反省す
べき問題は山積している。
臨床試験段階で、イレッサの副作用は既に確認されていた。にもかかわらず、新薬の効き目にP
Rの比重を置いたア社の姿勢が、問題を大きくした側面はないか。
死亡とイレッサの因果関係は明確でなかったにせよ、慎重な投与を求めるため、厚労省がア社に
緊急情報を出すよう指示したのは、承認から3か月も後だった。
副作用の危険性が医師に周知されず、患者に十分な説明がなされなかったという問題もある。
今回の裁判について、厚労省は、副作用への対応を結果的に軽んじた薬事行政に対する警鐘と受
け止めるべきだ。
ただ、一方で、医薬品の承認が過度に慎重になってはならない。承認のスピードアップは、時代
の要請である。
末期がんなど、重篤な患者の場合、副作用を承知した上で、新薬を望むケースは少なくない。イ
レッサについても、昨年は新たに約7500人が服用している。
厚労省は、新薬を患者にできるだけ早く投与できるようにする。製薬会社は、副作用などのマイ
ナス面を含む全ての情報を周知する。こうした薬事行政の基本を徹底することが重要である。
受診控え 困窮で死亡、昨年58人 うち無保険者22人 民医連調査
毎日新聞社 3 月 30 日(土) 配信
全国約1800の医療・福祉施設でつくる全日本民主医療機関連合会(東京都)は29日、経済
的理由から受診を控えて病状が悪化したことで昨年1年間に、少なくとも58人が死亡したと発表
した。一昨年と比べ9人減ったが、民医連は「08年のリーマン・ショック以前の2倍の水準が続
いている」と分析している。58人のうち、国民健康保険の保険料が支払えず無保険だった人は2
2人に上った。
調査は、民医連加盟の病院や診療所657カ所が対象。各施設に調査票を配布し、経済的な理由
で受診が遅れたことが死亡を早めたと見られるケースを集計した。
無保険だった22人以外にも正規の保険証でなかったのは17人。滞納で有効期間が短くなる「短
期保険証」が13人、保険証を返納して医療費全額を払わなければならない「資格証明書」が4人
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だった。
この他に、保険証があっても受診を控えているうちに治療が遅れた人は19人いた。
死亡した人の81%は40~60代の働き盛り。窓口負担の大きいがんによる死亡は67%を占
めていた。民医連は「派遣労働者の増加など深刻な貧困に加え、国保料の滞納を理由に保険証を渡
さないなど、国保制度の運用にも問題がある」と指摘する。【河内敏康】
難病カルテ:患者たちのいま 連載終えて 誰しも発症の可能性、関心持ち続けて /佐賀
毎日新聞 2013 年 03 月 24 日 地方版
連載「難病カルテ 患者たちのいま」は、本編70回、番外編の座談会、被災地編を含め、計7
9回の記事を掲載した。80回目の最後に読者の方へ、特に病気とは関係のない暮らしをされてい
る方へ、お願いがある。−−人ごとにせず、関心を持ち続けてほしい。
10年4月に佐賀に着任した直後から、佐賀市の県難病相談・支援センターに通い始めた。コー
ヒーをすすり、患者さんとおしゃべりをする。そんなことを繰り返しているうち「治らない病気の
ある人って、どう生活しているんだろう。何を思っているのだろう」と感じるようになった。取材
を通じて話を聞いたことはあったとはいえ、難病患者の暮らしぶりをほとんど知らなかったからだ。
連載で登場した人たちがそうであったように、難病は「特別な人」がなるわけではない。生活習
慣が招いたものでもないし「悪いことをした罰」がもたらしたわけでもない。つまり誰しも明日、
発症する可能性があるということだ。
難病を抱える作家、大野更紗さんは著書「困ってるひと」で、それを「クジをひく」と表現した。
「難病も障害も、べつにその人は悪くない。選んでもない。地球上の人類の中で、一定数の確立
で誰かが負うことになる『難』のクジを、たまたまひいてしまっただけである」(179ページ)
偶然クジを引いた人が、職を失い、高額な医療費を一生負わされ、家庭で社会で差別される。国
が医療費を助成しているのはたった56の病気に限られている仕組みが象徴しているように、支え
る社会制度が不十分なことも大きな要因だ。
追い打ちをかけているのは、周囲の無関心だと考えている。
難病を身近に感じている人は多くないだろう。私もそうだった。しかし、家族、友人、同僚で、
本当に出会ったことがないといえるだろうか。外見で分からない病気もあるし、病気を公表する人
ばかりでもないから、ただ気付かなかっただけではないだろうか。
繰り返す。難病は、誰がいつなるか、分からない。明日、発症するかもしれない。だから、病気
とともに暮らしている人を思うということは、明日の自分自身を考える、ということもでもあると
思うのだ。
記事を書いたからといって、社会を変えたなんてみじんも思わないし、胸を張るつもりはない。
それでも、毎週毎週の掲載を通し、「関心の種」をまき続けてきたつもりだ。
一昨年から難病患者を支える国の制度の抜本的な改革が進み始めた。4月からは、一部の疾患が
障害者福祉サービスの対象になる「障害者総合支援法」が施行される。医療費助成を大幅に拡大す
ると見込まれる新しい難病対策の道筋もつきつつある。
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しかし、患者を取り巻く現状が著しく改善される、とはいえない。だからこそ、一人一人が目を
向けていくことが大切だと思う。
今も、地域に、家族に、私の、あなたの隣に、悩みを抱え困っている人がいる。連載は一区切り
ついたが、これからも「患者たちのいま」を追い、伝える続けるつもりだ。【蒔田備憲】
連載「難病カルテ 患者たちのいま」は「生活書院」から出版予定です。詳しい時期は後日お知
らせします。
通学困難生徒に遠隔授業 大阪府、MSが無償提供
共同通信社 3 月 27 日(水) 配信
大阪府教育委員会は27日、病気やけがで通学が難しい生徒が、病院や自宅からインターネット
で授業を受けられるサポートシステムを府立高全138校に4月から配備すると発表した。日本マ
イクロソフト(東京)がシステムと利用マニュアルを無償提供する。
府教委によると、全ての都道府県立高で遠隔授業が可能となるのは全国初。高校と生徒側の双方
にパソコン、ウェブカメラ、マイクなどを配置すれば、授業の視聴に加え、質疑応答もできる。
大阪府立高で病気による年間30日以上の欠席者数は2011年度で441人。府教委の担当者
は「通学できないが学習意欲を持つ生徒に利用してほしい」としている。
記者会見した中西正人(なかにし・まさと)教育長は「授業以外の時間でお互いにコミュニケーシ
ョンも取ることができ、生徒同士の連帯感も強まる」と期待した。
マイクロソフトは利用マニュアルを公開、「全国の病気療養中の生徒に授業を受けてもらいたい」
(担当者)とした。
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