現在、アメリカでは、オバマ大統領の主導により、環
境と経済を両立させる取り組みである「アメリカズグ
レートアウトドア(AGO)イニシアティブ」が進められ
ています。 AGOにより、自然の管理に関わる雇用の
創出や、自然に親しむレクリエーションの推進など、自
然を守ることで雇用や経済の活性化につながる取り組
みが進められています。特にレクリエーション産業は、
全米で約600万人の雇用を生み出す巨大な産業です。
2012年には、約29,000km2(日本最大の流域面積を持
つ利根川流域の約1.7倍)もの広大な面積を持つコネチ
カット川流域が、AGOに基づき、アメリカ初の「ナショ
ナル・ブルーウェイ」に指定されました。ナショナル・ブ
ルーウェイとは、自然保護とレクリエーションを両立
させ、水源から海までの河川流域全体を一体的に保護・
再生することを目的とする取り組みです。ナショナル・
ブルーウェイの指定により、新たな規制が追加される
わけではありませんが、環境保護のために優先的に予
算が配分されます。地元のNGOによると、この地域では
すでに、経済発展のために自然を守るのは当然という
考え方になっているとのことです。
我が国でも、利根川や荒川流域において、関東の30自
治体の連携のもと、自然再生と地域振興を両立させる
ことを目的とする「コウノトリ・トキの舞う関東自治体
フォーラム」の取り組みが始まっています。当協会は、
このコウノトリ・トキの舞う関東自治体フォーラムの
活動を全面的に支援しています。
防災・減災は世界的にも重要なテーマとなっていますが、欧米では、自然生態系の持つ多面
的機能に着目し、「グリーンインフラ」として活かす考え方を浸透させようとしています。
そこで、日本における自然の機能を活かしたインフラ整備の展開について考える機会とす
るため、本フォーラムを開催します。国内外のゲストをお招きし、その戦略や取り組みについ
てご紹介いただく予定です。
※詳細は同封のチラシをご参照ください。